徒然日記 |
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最終更新日 2008/11/15 |
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★ 081115 身体障害者補助犬法
厚生労働省の発表によると、補助犬の実働頭数は、盲導犬:996頭(平成20年3月31日現在)
・介助犬:042頭(平成20年11月1日現在)・聴導犬:018頭(平成20年11月1日現在)
とのこと。
# 補助犬に対する対応
(1) 国、地方公共団体、公共交通事業者、不特定多数の者が利用する施設の管理者等は、その管理する施設等を身体障害者が利用する場合、身体障害者補助犬の同伴を拒んではならない。ただし、身体障害者補助犬の同伴により当該施設に著しい損害が発生するおそれがある場合などはこの限りではない。
(2) 民間事業主及び民間住宅の管理者は、従業員又は居住者が身体障害者補助犬を使用することを拒まないよう努めなければならない。
(3) 身体障害者補助犬を同伴して施設等(住宅を除く。)の利用又は使用する身体障害者は、その者のために訓練された身体障害者補助犬である旨の表示をしなければならない。
このように、施行された平成14年10月1日から、民間の事業者に対しても努力義務が課せられています。では、実情はどうか?平成15年の資料で、日本盲導犬協会の調査であるが、身体障害者補助犬法が完全施行された平成14年10月以降でも過半数の店舗で盲導犬の同伴を拒否された経験があるらしい。断られた場所として、飲食店(62%)、タクシー(15%)、旅館(13%)、個人病院(13%)。やはり、飲食店や医療機関は衛生上の不安もあるし、動物自体いやがるひともいますから難しい問題ではありますが、できるだけ協力しましょう。
★ 081112 後発医薬品の勧め
指定医療機関医療担当規程の一部改正について
以下の内容の規定を創設(告示日:平成20年3月31日、適用日:平成20年4月1日)
@
指定医療機関である医師又は歯科医師(指定医療機関の医師又は歯科医師を含む。)は、投薬、注射を行うに当たっては、後発医薬品の使用を考慮するよう努めること。
A
指定医療機関である薬局は、後発医薬品の調剤に必要な体制の確保に努めること。
B
指定医療機関である薬局の薬剤師は、処方せんを発行した医師が後発医薬品への変更が認めているときは、患者に対して、後発医薬品に関する説明を適切に行うこと。
# 経済財政改革の基本方針2007(平成19年6月19日閣議決定)により、平成24年度までに後発医薬品の数量シェアを現在から倍増の30%以上にするとされています。
★ 081112 コンビニと歯科医院の数の比較 その後
先日、自宅のトイレの水道の蛇口の水漏れで修理依頼。作業時間は約15分で、パッキンを交換しただけで済んだが、その費用は6300円。それを、高いの安いのということが主旨では無い。水道の修理も歯科医療と同じように「時間コスト」で考えるべきもので、コンビニのように業態が違う物と比べても意味無いと言うことなのだ。
歯科医院となんとなく業態が似ているものはないかなぁ?と思って考えてみると、理容、美容業等は何となく似ていそうだ。そこで、全国の理容室、美容室の数を調べてみると、それぞれ約15万、約22万軒という数字が見つかった。歯科医院に比べてもかなりの数であることがおわかりでしょう。
つまり、歯科医院とコンビニという業態の違うものを比較するよりも、理容室や美容室のような似たような業態のものと比較した方が良いのかもしれません。とはいえ、単に数だけを比べるのもナンセンスなんですね。なんたって、マーケットやアクセス率、単価、利益率などが全く違いますから。ではどう違うの?
(1) マーケット: 「理容室や美容室」も「歯科医院」も、マーケットは日本に住んでいる人全てでしょう。しいて言えば、「理容室のターゲットは主に男性、子供」「美容室のターゲットは主に女性」、「歯科医院のターゲットは有病者」ということになるでしょうか。歯科の有病率は失念しましたが、少なくとも日本に住んでいる人全員ではないのでしょう。
(参考データ)
# 歯周疾患の有病率: 厚生労働省の歯科疾患実態調査(2005年)によると、歯周疾患の標的年齢(35-44・45-54才)の有病率はそれぞれ27%・43%。
# 齲触の有病率: 低年齢者のデータは目にしますが、国民全体の有病率ってどのくらいなんですかねぇ?御存知の方がおられたら教えて下さい。
(2) アクセス率: 「理容室や美容室」においては、来院の頻度。「歯科医院」においては「受診率」ということになるのでしょうか?「理容室や美容室」では「一生のうちで一度も行かない人なんていないでしょう」から、何ヶ月毎に行くかという数字がポイントでしょう。
(3) 単価及び収益率: たぶん単価は歯科医院の方が高いと思いますが、収益率はどうなんでしょうねぇ???この辺は全くわかりません。
そういったことを踏まえて、理容業、美容業のデータを調べてみました。
# 理容業界
平成16年度の店舗数は約14万店。従事者数は1店舗あたり2.1人。理容師数:約25万人。
1世帯当たりの理容年間支出(総務省 家計調査年報) : 平成17年で6,450円。
# 美容業界
平成16年度の店舗数は約21万店。従事者数は1店舗あたり2.6人。美容師数:約40万人。
1世帯当たりの美容年間支出(総務省 家計調査年報) : 平成17年で「パーマネント代:7,249円、カット代:6,040円)
# 総務省の統計によると
平成17年3月31日現在の世帯数は約5,038万世帯(人口約1億2687万人、1世帯人口約2.52人)これらから推測すると
(1) 理容業界の年間売上高: 約3250億円(1軒あたり232万円、理容師1人あたり130万円)
(2) 美容業界の年間売上高: 約6695億円(1軒あたり318万円、美容師1人あたり167万円)
このように、驚くほど少ない数字であることがわかる。計算に間違いがなければの話だが、、、(^_^;)
しかし、理容室も美容室も、いわゆる「主婦の片手間的な業態」が多く、その実態が1軒当たり、1人あたりの数字を押し下げているのではないだろうか?と、勝手な推論。
ちなみに理容師1人あたりの売上高130万円をもとに稼働率を計算するとどうなるか?私が普段から行っている理容室の料金は3,900円(色々な客がいるであろうから平均単価を2000円とする)、所要時間は約1時間である。仮りに月に25日、年に300日営業すると仮定すると、130万円÷2000円=650人、つまり1日に2人の客しか扱わない計算となる。仮に実労8時間とすると、稼働率は約25%ということになる。
まぁ、あくまでも平均で計算するとこうなるというだけの話である。
そこでだが、医療業界は稼働率を100%に近づけて、やっと採算にのるというのが実情。もし、理容業界の稼働率を100%に近づけると、マーケットの総枠がかわらないとすると、今の4分の1の約6万人の理容師で済むということになる。しかし、その結果、理容室には人が列ぶという今の医療界と同じようなことが生ずるであろう。そうなんです、稼働率100%ということはお客さんにとっては非常に不便で困ったことなのです。新幹線、航空機、ホテルなどがすべて稼働率100%になればどういうことになるか?たぶん、社会は麻痺するのであろう。しかし、今の医療界はそれに近い状態なのです。病院の決算などをみると、「病床の稼働率があがったために今年は黒字を確保」などの記述を見ることが良くあるが、その稼働率は90%以上なのである。「MRIの予約を取ると3ヵ月待ち」なども良く聞く話だ。昨今、問題になっている「周産期の救急患者のたらい回し事例」も、「医師不足」の他に、「ICUの稼働率を上げないと採算が取れないため、極力稼働率を上げる」、結果として「救急患者を受け入れられない」という結果が生じます。在庫調整が可能な製造業や小売業とは違って、「医療」「理容・美容」「交通・宿泊」などの業界は、その時間に提供できる商品(サービス)を在庫としてとっておいて、後に提供するということは不可能なのです。そういった業態で、稼働率を90%や100%という基準で論じるのはナンセンスなのである。まぁ、「交通・宿泊」といった業界の採算稼働率は大体60〜70%でしょう。医療界もその程度の稼働率で健全な運営ができる時代がくることを願うのみである。
★ 081111 資格証明書の発行に関する調査
厚生労働省は平成20年10月30日に、「資格証明書の発行に関する調査」の結果を受け、都道府県に対し、「資格証明書の交付に対しての留意点を通知
# 資格証明書の発行に関する調査結果の概要
@ 滞納世帯数:3,845,597(内交付世帯数:330,742): 子供のいる世帯数: 18,240
A 滞納率: 18.5%(加入世帯比)
B 資格証明書交付率: 1.6%(加入世帯比)
C 滞納世帯率の年次推移
平成14年:18.0% ・ 15年:19.2% ・ 16年:18.9% ・ 17年:18.9% ・ 18年:19.0% ・ 19年:18.6%
D 滞納世帯における資格証明書の発行状況(都道府県別)平成20年9月15日現在
* 滞納世帯中資格証明書の交付率は
群馬:21.2%・栃木:20.0%・福岡:19.0%・山口:18.4% 〜 山形:3.9%・愛知:1.7%・埼玉:1.3%・沖縄:0.7%
★ 081107 消毒可能なパソコン
パナソニックから医療用に特化して薬品による消毒可能なタブレットPCが発表されたようだ。
特徴: 耐水性、耐衝撃性
薬品: 耐アルコール、耐次亜塩素酸
なんか、格好はAEDのよう。発売は2009年3月10日でオープン価格だから価格はわかりません。インテルの医療現場向けプラットフォーム仕様「Mobile
Clinical Assistant(MCA)」なんていうのにも対応しているらしいですが、これは初めて聞きました。その他無線LANやRF-IDやバーコードにも対応可だって。
★ 081107 サブプライムローンの嵐が歯科にも
サブプライムローン問題と歯科医療は直接関係ない。
しかし、サブプライムローンに始まる景気後退は歯科界にも押し寄せつつある。特に、海外展開する歯科材料業界には大きな影響がでているようだ。11月5日に、ナカニシは2008年12月期の連結業績を下方修正。営業利益の予想は不明だが、やはり保有有価資産の評価替えと為替差損が大きく影響しているようだ。一方、松風であるがここは好調のようで4-9月期は売上高(前年同期比+13.7%)、経常利益(前年同期比+10%)とか。
★ 081106 お化け煙突
お化け煙突とは、実体は同じでも、見る方向によって違うように見えるというたとえですね。
レセプトのオンライン化と文書の発行は、脱ペーパーという切り口では全く矛盾するのかもしれませんが、切り口(視点)を変えると矛盾しない点もあります。
たとえば、どちらも保険者にとっては得だし、医療機関にとっては損。そして医療費削減効果がある。
どだい、ルールは作る人(お上)が都合の良いように作るものです。下々のものはそれらのルールの奴隷にならないようにしなければなりません。お勉強とは、お上の作ったルールの奴隷にならないようにするものです。単にルールだけ覚え(教科書を暗記ともいう)てもダメなんです。そして、客観的に問題のあるルールは、直すべく声をあげなければなりません。
これは何も社保のルールだけでなく、全てのルールにあてはまります。
今回の改正でも、通知の変更でSPTに対して「歯科医師が行う」とかいう文に変更されたという話を聞きました。さだかではありませんが。
しかし、SPTは「歯周組織の状態を維持し、治癒させることを目的としてプラークコントロール、機械的歯面清掃、スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング等を主体とした治療を実施した場合に1口腔につき月1回に限り算定する」にあるように歯清やプラークコントロールも含みますから、SPT自体「歯科医師が行う」ということではおかしいことになりますね。
★ 081104 コンビニと歯科医院の数の比較
歯科医院が多いということを表すのによく使われるのがコンビニとの数の比較である。
果たして歯科医院はコンビニよりも多いのだろうか?
(1) コンビニの数: 日本経済新聞社の2007年度コンビニエンスストア調査によると、店舗数は44,542。
(2) 歯科医院の数: 2008年7月の医療施設動態調査によると68,075。
(3) コンビニの売上高合計: 日本経済新聞社の2007年度コンビニエンスストア調査によると、7兆8249億円。
(4) 歯科医院の売上高合計: 厚生労働省の国民医療費調査によると2006年の歯科医療費は2兆5039億円。
これらの数字からみると、確かに単純計算では歯科医院の数はコンビニの数の約1.53倍である。また1施設あたりの売上を見ると、歯科医院は約3678万円、コンビニは約1億7567万円となる。売上高を比べても歯科医院はコンビニのわずか20%にしかすぎない。しかし、そもそも業態の違う商売を単純の数値比較しても意味は無いので、少しでも近づけるべくさらに計算を進めたい。
(5) 歯科医院の粗利益率: 約75%。
(6) コンビニの粗利益率: 約30%
(5)は歯科医院の業態によってだいぶ異なるが一つの目安として上げてみた。
(6)は一般には粗利益率30%くらいと言われているがその内の40%(この数字は様々だが)はフランチャイズ料で持っていかれるので、実質的な粗利益率は30%×60%=18%と考えた方がいいでしょう。これらの数字から。
(7) 歯科医院の粗利益額: 3678万円×75%=2759万円
(8) コンビニの粗利益額: 1億7567万円×18%=3162万円
という数値が出てくる。こういった計算をする場合に一番問題になるのはオーナーの純利益であるが、業態が違い諸経費率も違うのでここからはなかなか計算しづらい。しかし、歯科医は未だに高額所得の代表格ととらえられているのに対して、コンビニのオーナーが高額所得という話は聞いたことはないので、たぶん経費率はコンビニの方が高く、純利益(申告所得)は歯科医師の方が多いと思われる。
次に別の視点から考えてみたい。
歯科医院のマーケットは言わずとしれた口腔内の有病者である。それから考えると現在の日本においてマーケットは日本人全員であると考えられる。問題は受診率で色々な施策でこの受診率をあげれば、マーケットの拡大は期待できる。
それに対してコンビニは言わずと知れた小売業である。小売業もマーケットは日本人(正確には日本に住む人)自体のパイはかなり大きい。しかし20年ほど前には1件もなかったコンビニがこの20年間で約8兆円というマーケットを築きあげたのである。その痛手を被った業態も多かったのだろう。しかし、そのターゲットはもともと20〜30才代の男性というように、ビジネスモデルの転換が必要という話も出ており、昨今では女性専用のコンビニとか老人対応のコンビニといった話も出てきている。
今後高齢者が増加して、若年層が減るという社会構造の変化が顕著に進めば、コンビニのターゲット客層が激減する可能性もあり、現在の客層が違う業態の小売業に奪われる可能性がある。簡単にいうと、現在のコンビニという業態は、過去の「一般小売り商店」→「デパート」→「スーパー」→「コンビニ」→「宅配・インターネット・通販」の一つの過程にあるに過ぎないのだ。しかし、歯科医療のターゲットは今後も歯科医療のターゲットから変わることには変わりない。しいて言えば、「むし歯の予防ワクチン」「歯周病の劇的治療法」などが開発されることによって有病率が下がれば、マーケット自体が縮小する恐れはあるのだが。現在、歯科業界で問題となっているのは「歯科医師の過剰」による競争激化であるが、所詮それは歯科医療という孤立したマーケットというコップの中の嵐に過ぎないのである。
今後、それを解決するために、どの様な方策を実行するのか、概ね「歯科医師の参入の削減=歯科大学の定員削減又は歯科医師国家試験の合格率の低下」「マーケットの拡大=受診率の向上」の二つになるのではないかと思われる。
そもそも、医療というものは、好きこのんで行くものではなく、しかたなく渋々行くケースが主で、かく言う私もその口である。従って、今後受診率を向上させるためには、「苦痛のイメージのある治療」から「苦痛が軽減された予防」へとシフトする必要があろう。
先日車の中でラジオを聞いていたら、「昔は時計屋とメガネ屋は同じ所にあったものだが、最近はメガネ屋は沢山あるが、時計屋は街からすっかり姿を消してしまった」と言っていた。なるほど、最近はファッション以外に時計をする機会は少なく、私の携帯で事足りるから滅多に時計をすることはない。これでは、街から時計屋が消えるのも当たり前か。しかし、メガネはコンタクトというアイテムは誕生したものの、メガネというもの自体は衰退していないし、ファッションで使われる伊達メガネというマーケットもあらわれている。
さて、30年後今と同じような状態で存在するのは歯科医院か?コンビニか?興味のあるところである。
★ 081031 麻薬管理者年間報告書
毎年、前年の10月1日から当年の9月30日までの間の麻薬の出入り、9月30日現在の在庫などの報告が必要です。なお、取扱いがなかった場合でも提出しろとの指示です。
届出先: 都道府県知事 ・ 提出期限: 11月30日
関係法令: 麻薬及び向精神薬取締法47条・48条・49条
★ 081029 平成20年度歯科医師臨床研修マッチングの結果
平成20年10月28日
歯科医師臨床研修マッチング協議会
http://www.drmp.jp/
(1) 募集定員3,612名に対して参加者数は3,960人で倍率は1.10倍。
(2) 大学病院や公的病院の他に民間の医療法人の歯科診療所が研修先として目立つのが歯科の特徴か?
(3) 中国・四国・九州の歯科大学附属病院では、募集人員に対して充足率(マッチ率)が低いのが目立ちますねぇ。
★ 081029 ねんきん特別便の約半数が返事無し
9月末までにおよそ8800万人に「ねんきん特別便」が送られてきたそうだ。しかしそのうちの46.5%からは返事が無く、171万人は宛先不明で届いていないらしい。
およそ半分の人から返事が無いというのも驚きだが、返事をだしても社会保険庁からは無しのつぶてというのもどうだろう。
私の所には、今年の春先にこの「ねんきん特別便」が届いた。訂正箇所があったのでその旨を書いてすぐに返送した。それから半年。その訂正箇所が認められて訂正されたのか?それとの却下されたのか?これまた無しのつぶてである。
国民も国民なら、行政も行政、所詮国民の力量の範囲内でしか政治も行政もできないということでしょうか?
★ 081027 診療報酬情報提供サービス
http://202.214.127.148/rece_dental.html
歯科のレセプト電算システムの正式な仕様書が発表されました。
これが確定版で、来年1月の試験開始。請求可能は2009年3月からとなるようです。オンライン化もそれに合わせて開始か?
★ 081025 保険外費用の寄付
最近病院などで、保険の効かない材料を使用した手術などにおいて、材料費を病院が負担するかわりに、それと同等の金額を寄付として支払わせているケースがあるらしく、厚生局でも調査に乗り出したようだ。
病院側では、あくまでも治療費(材料費)は病院が負担しており、混合診療にはあたらないとしているが、そもそも保険診療においては保険認可材料を使用する必要があり、保険認可外材料を使用した時点で、それはすなわち全額が保険外診療となるのではないだろうか。
★ 081021 病院・歯科医院の検索機能
読売新聞(YOMIURI ONLINE)に「病院・歯科医院の検索機能」が追加されました。サイトを開くと、右側中段にあります。ちなみに、その下に「薬の検索機能」もあります。ためしにうちの医院名で検索してみたら、「閲覧数31件、口コミ数0件」でした。http://www.yomiuri.co.jp/iryou/
★ 081018 世界大学ランキング
イギリスの教育専門紙が発表した「世界大学ランキング」によると、国内では「東大:19位」「京大:25位」を初めとした10大学が200位以内にランクイン。180位の早稲田を除いてほとんどが国立大学のようです。ちなみにランク付けは「教育力」と「研究力」を総合的に分析したものとか。医科系大学などは影も形も無し。たぶん、総合大学に有利な判定法なんでしょう。
★ 081017 書類って所詮そういうもの
診療の際に患者さんに発行するいわゆる情報提供文書。現在では「歯科管理料」「新製義歯管理料」「訪問歯科衛生指導料」「後期高齢者在宅療養口腔機能管理料」「在宅患者連携指導料」「歯科衛生士実地指導料」「補綴物維持管理料」など、発行する頻度は少なくなっtものの今でも日々多くの文書が発行されている。まぁ、こんなのゴミ生産と思いながらも。
しかし、逆の立場で考えてみると我々もいろんなところでいろんな書類を貰っているものである。たとえば証券会社に口座を開いていると、「契約締結前交付書面集(手数料、取引のリスクなどP25)」などが送られてくる。その他にも、損害保険の契約書及び約款、携帯電話の購入時の書面、医療機器の修理時の修理報告書、その他身近にあふれる紙は大変な量である。うちでは重要な書面はファイルして綴じておきますが、大したこと無い書面はPCにスキャンして保存し、原本の紙は「ポイ」です。このように、紙(書類)に関する認識はそんなものなんです。従って、「診療情報提供文書なんて不要だ。貰っても誰も見ない。ゴミになるだけだ。」という思いはありますが、所詮書類とはそんなもんだと割り切って、毎日セッセと「ゴミ作り」に励んでいる日々です。書類を貰う方の身から考えると、「オンデマンド」つまり「欲しい人」にだけ発行すればという考えもありますが、契約の確認を書面で残すという視点から見ると、医療に限らず書面の交付は大きな意味を持つのでしょう。
★ 081006: 現業はつらいよなぁ
公務員は首にならないというのは思いこみでぇ〜。
最近では千葉県の銚子市立病院が平成20年9月末で閉鎖され、職員約190名が分限免職とされています。
分限免職、普段あまり聞かない用語ですが、分限免職とは「公務全体の機能を維持するため職員を免職させること」を言い、一般的には、「職員が長期に渡って休職しているケース」とかに使われるわけですが、今回は「私立病院」という一つの事業体を解散したため、そこに就業していた職員の行き場が無くなったための措置でしょう。例えば、私立病院が10もあれば、1ヶ所が閉鎖されたとしても他の病院に配置転換という方法で対応できるんでしょうが、その配転先がないからしょうない。おまけに、病院の職員のほとんどは専門職で、一般行政職への配転も無理ですから、結果免職ということになるわけですね。医療だけではないですが、現業の専門職は辛いねぇ。
★ 081003: 歯科医師向けの歯周検査業務を一人で行える音声入力システム「Chirpy」
ドラゴンシステムズとモリタの共同開発のようですからそのうちモリタから販売になるのでしょうか?
これは、「Bluetoothのヘッドセットマイクで検査結果を話すと、ソフトがそれを認識して自動的に入力してくれる」システムのようです。
横浜のパソコンメーカー「工人舎」でデモ品が見られるという話もあるようです。http://jp.kohjinsha.com/
★ 081003: 保険者の直接審査
トヨタとNECの健保組合が、調剤薬局のレセプトを直接審査へ。これは政府の規制緩和策の一環として2007年1月10日の厚生労働省通知をもとに可能になったものであるが、直接審査の実施は初めての模様。なお、医療機関の直接審査の例はまだ無いようだ。
★ 081001 麻酔の同意書
医科で手術などを行い、麻酔が必要な時には同意書をとるのが普通だろう。しかし、一般歯科診療の現場では、使用する麻酔が医科の手術時の全身麻酔と異なり局所麻酔であるなどの条件の違いもあるだろうが、格別同意書という形式で対処している歯科医院はまだ少ないのではないだろうか。しかし、昨今の患者への医療情報の提供やさまざまな視点から、今後は歯科の浸麻においても、「適切な情報提供」と術前に「浸麻の承諾を得る」という方向に向かうだろう。
* ちなみに、当院では予診表と兼用している「歯管の用紙、初回用」に、「麻酔の使用の承諾欄」を設けている。歯科における麻酔の使用は1度だけでなく多数回に及ぶのが普通だが、当院では「承諾書」という「手続」は初診時の1回とし、診療全体の包括的「同意」としている。もちろん、麻酔をするときには毎回「麻酔をします」という説明は行います。その際、新たに「患者の麻酔に対する不同意」がなければ、黙示の同意とみなしています。なお、副作用などの情報提供については、この用紙に書ききれないので、「待合室の診療案内を御覧下さい」と書くにとどめ、詳細はその「診療案内」に記載している。
さて、こうした場合、どのくらいの割合の人が「麻酔の同意」欄に記載するかと言うことだが、記載しない人の割合は、「約20人に1人」といったところであろうか。また、そういった方々への対応であるが、「視診後、麻酔治療の必要の無い人においてはそのままにしている」が「麻酔治療が必要な人においては、重ねて口頭で麻酔の必要性を説明した後、承諾欄への記載を促している」。そういった対応で「承諾をいただけなかった例」は今まで一例も無い。
★ 081001 医療現場にはアナログがお似合い!
2008年9月28日(日)の朝、JR東日本新幹線の上野〜大宮間で信号トラブルが生じ、JR東日本の新幹線各線が半日麻痺した。原因は自動列車制御装置のハードディスクの故障だそうだ。本来こういった時にはバックアップシステムが働くのが当たり前だが、そのバックアップシステムのプログラムに不具合があり、これまた動作しなかったそうだ。
そもそも、コンピュータプログラムにはパグは付きものとは良く言われる言葉だが、重要なシステムにトラブルが生じれば大騒ぎとなるのである。こういった場合、鉄道会社では運送約款により、運賃(料金)の払い戻しは行うものの乗客が運休によって被った被害までは補償してもらえない。そりゃそうですね、運休のために重要な商談に遅れて、その結果大きな経済的な損失が出たからといってイチイチ損害を弁償していたら商売になりませんからねぇ。しかし、これを医療事故に置き換えれば、それだけでは済まない。もちろん過失の認定は損害賠償に大きく影響するので一概には言えないが、単なる治療費の返金だけに留まらず逸失利益を含めた損害賠償を覚悟しなければならないのである。それを考えると、医療を機械化して合理化ってわけにはいきませんねぇ。所詮、コンピュータは人間が教えた範囲内でしか行動できないわけですから、その能力はプログラムを組んだ人の能力を越えることは決してないのである。ソフトのパグと簡単にかたづけられる気楽さがうらやましい。
というわけで、医療現場にはアナログがお似合い!
私も、システムには二重三重のバックアップシステムを用意することが多いが、最後のバックアップシステムはすべてアナログ、言い換えれば手作業を用意しているのである。
★ 080930 ジェネリック医薬品検索ジェネリックガイド
http://www2.nicho.co.jp/generic_guide/
これは日本調剤が運営するサイトで、「先発医薬品」の名前を入力すると、「ジェネリック医薬品」が表示されるものである。ただしここは日本調剤で推奨する薬剤だけで全てがでてくるわけではない。例えば「ロキソニン」で検索すると→日医工・ロルフェナミン錠(1日1錠)1日あたりの薬価差の合計額:16.2円と表示される。その後「すべての医薬品」をチェックすると、同一成分の医薬品が全部出てくるとされているがぁ〜、試してみてもでなかったですねぇ、やり方が悪いのかな?興味のある人は試してみて下さい。まぁ、患者さん対象としては先発医薬品と
ジェネリック医薬品の価格差が出てきてわかりやすいですが、医療関係者用としては以下のサイトの方が便利ですね。
薬価サーチ
http://www.okusuri110.com/yaka/yaka_search.html
これの方が「同効薬リスト」をクリックするだけで、全ての薬の一覧が表示される。
★ 080930 雇用契約上の地位確認等請求事件
2001年3月30日 大阪地裁判決
# 某新聞社の診療所で勤務していた歯科医師が自主退職を要請されたが、拒否したため就業規則により解雇されたことを不法行為として「解雇権の濫用により無効」と訴えたもの。
# 自主退職要請の原因: 歯科医師が多数の患者に、「不適切な対応、診療を継続」「故意に虚偽のカルテを作成し診療報酬の不正請求」により健保組合と患者に損害を与えた。
# 判決: 請求棄却(解雇権の行使は社会通念上相当)
(1) 保険請求の方法について指摘を受けてからも不適切なカルテの記載を行ったことは歯科診療所の管理者として不適切。
(2) 原告(歯科医師)の診療内容に対する患者からの苦情と、スタッフの疑念、日頃の勤務状態などから職場における人間関係が悪化。それに対して配置転換という対応法もあるが、専門職でそれも不可能。
■ コメント
# 特定の事業所(健保組合)が開設する医療機関における不正請求が及ぼす経済的な損害のほとんどは健保組合と受診者に限定される。その受診者の一部負担金についても、組合からの付加給付があれば、実質的に健保組合内だけの金銭(数字)の移動だけで損害は発生しないし、歯科医師にも利益は発生しない。従って、不正請求は存在しないという見方もあるが、それでいいのか?
# 今もそうであるが、2001年時点で歯科には電子カルテが無い。しかし判決文には「また原告は、電子カルテに実際には行っていない」とあり、事実誤認。まぁ、つっこむほどの内容では無いが。
★ 080930 医薬品卸の販売先の規定を統一
厚生労働省: 2009年6月から、医薬品卸の販売先の規定を統一。これは、現在販売できる業種が都道府県毎に異なっているのをうけて、省令で全国統一基準とするもの。今までは「薬局」「医療機関」が販売先として定められていた他は都道府県の判断に任せられていたが、省令で「国」「地方自治体」「助産所」「歯科技工所」「航空運送業者」「船舶事業者」など14業種を追加。
★ 080929 今年は冬が早い?
9月28日の早朝、北海道北見市の石北峠で路面凍結の所、夏タイヤでスリップした大型トラックが軽自動車と正面衝突し、軽自動車が炎上、運転していた北見市内の歯科技工士が焼死したほか、同乗者3名も重傷という大事故がありました。
デンタルスタッフが亡くなった事故として、目に止まりましたが、雪国で一番危ないのは真冬の1月・2月では無く、雪の降り始めや降り納めの「11〜12月」や「3〜4月」と言われています。真冬は、まず100%の車が冬タイヤを装着していますが、これらの時期は地元の車でも冬タイヤの装着率が低く、また雪のない地方から夏タイヤで雪道に乗り入れてくる車も多く、こういった事故がおきやすいのです。特に、冬の早い年にはおきやすいこういった事故、注意しましょう。
★ 080929 介護関係の学校の定員割れ
最近、介護関係の職種を教育する学校が人気が無く定員割れの所も多いと聞きます。そりゃそうでしょうねぇ。介護報酬が低く抑えられており、その結果介護施設に勤めても満足な収入が得られない。そうなれば進学指導や親がこういった学校への進学を勧めるわけはありませんからねぇ。
ところで、以前見た報道であるが、「介護保険制度において、サービスを提供する介護職員の確保について7割の市長が難しいとしているが、その介護職員の給与の財源となる介護報酬の引き上げには半数以上の市長が反対している」というのがあった。
これって、きつい仕事は民間に低賃金で任せて、楽で高級な仕事だけ公務員でやりましょうっていうのと同じじゃないでしょうかねぇ。公務員の予算も出来高払いにしましょう。低点数で!それが一番の公務員制度改革じゃないですか?
★ 080927 輸入技工物差し止め訴訟判決
9月26日に判決がありました。結果は「原告敗訴」。判決の理由:「法は公衆衛生の保持を目的としており、個々の歯科技工士の利益を保護したものではない」。また、「義歯製作の規制のあり方についても、『国の裁量に委ねられる』」とも言っています。
逆に言えば、「国はその裁量において、公衆衛生の保持を目的とした対応」をしなければならないと言うことになる。しかし、現状は「個々の歯科医師の責任」として野放し状態となっている。昨今、中国製の食品の安全性にかかる不安が高まっているが、これはなにも食品だけに拘わらず、家庭用雑貨や玩具など様々な面で「含まれてはいけない物質が含まれていた」という事例が報告されています。そういった現状を踏まえれば、国民の安全保持のためなんらかの施策を行わなければならないのは言うまでもないでしょう。
なんたって、歯科医業の事業者のほとんどは零細事業者で、個々の医療機関で製品の安全検査を行うことなどは不可能ですから。「輸入差し止めは不必要」ということと「輸入技工物に対してなんらの対策も必要ない」とはまったく別物です。ましてや、輸入技工物を「雑貨」と区分するのはいかがなものでしょう。
★ 080925 中国の歯科医療事情
東京都清瀬喜望園病院の田中健一先生の資料より要旨
(1) 日本で言う歯科は、中国では「牙科」。病院の歯科は「口腔科」。
(2) 歯科医になるには中国でも歯科大学を卒業後国家試験(1999年から義務づけ)。ただし大学は5年制と7年制の2コース。
(3) 病院の歯科(口腔科)の分類: 修復、口腔外科、矯正、薬房
(4) 日本では皆保険だが中国では保険に入っていない人もおり、保険に入っていてもフリーアクセスでは無い。医療費は日本では現物給付だが中国では療養費払い。
(5) 医療費は医療機関(病院では医師によって)金額が異なる。
(6) 中国での歯科治療
# 企業保険: 企業によって給付内容が異なる
# 海外旅行者保険: 海外旅行中の疾病などを担保する保険だが、一般には歯科医療は給付外。
# 医療費を日本で加入している保険から療養費払い(還付)してもらう方法があるが、還付される金額はほんの一部と心得よ。
その中国における口腔内の疾患状況は報道によると、例えば上海市ではここ10年間で口腔ガンが4倍に増えているとか。またむし歯も増えているが多くの人は自覚しながらも牙科への受診をしていないとか。それと関係有るかはわからないが、上海市民の砂糖の摂取量は、ここ10年間で6.3→9.0kgと約1.5倍に増加。
日本では6月4日をむし歯予防デーとしているが、中国では9月20日が「歯の愛護デー」なのだそうだ。
★ 080919 日医がメディダスを中止
日本医師会は、2001年からインターネットを通じて行ってきた医療・介護経営実態調査のメディダス(運営は日医総研)を来年の2月末で中止の方針。中止の理由は定かでは無いが、多くの医療機関の協力が得られなかったのが理由のようだ。たしかに、利用者は自己の医療機関の財務諸表や患者データを送るわけだから、いろんな意味でリスクがあるようですね。
★ 080918 ねじれ現象
茨城県歯科医師連盟が、今度の衆議院選挙において県内7選挙区で民主党候補を応援すると発表したことを受けて、日本医師連盟では「自民党を中心とする政権与党の候補者を推薦こともあり得る」との方針を発表。
★ 080918 規則に利用されず、規則を利用しよう
ホテルなんかでは、お客が部屋に残したものの処分規定を、法の裏付けをもとにちゃんと作っています。
厳格なホテルでは、お客の飲み残しのビールなども一定時間保存しておくこともあるそうです。それはなぜかというと、法の問題では無くお客のクレームに対抗するためです。
歯科においても、印象を採った患者が未来院となって未装着請求後、再来した時に技工物があって装着するだけで済むか、再印象が必要かはクレーム対策上、重要なポイントです。不適による再製作は別問題ですが。
たとえば、「この間採った、おれの印象で作った技工物はどうなった!また印象をとるのか?」って言われた時に、客観的規則で技工物の管理と保存が行われているかがポイントになるのです。
未装着請求物の保管期間に関する見解は様々です。明快な規則があればそれに従わなければならないのは当たり前ですが、それをあまり短く考えすぎても損することがあります。それらを踏まえてうちでは「医療費の請求時効」にあわせて、3年間保管のルールを適用しています。
3年間請求できると言うことは、3年間返還請求できるということでもありますし、それに対抗しなければなりません。未装着物などさして多く出るものではありませんから、3年分保管しておいてもさしたる量ではありませんからね。
規則に利用されるのではなく、規則を利用し、規則に耐えうるシステムの構築が必要なのです。
★ 080917 転医勧告
我々が歯科診療時に、自院の設備技術などでその疾患に対応できないことがおこる場合がある。その際然るべく転医の勧告をしなければならない。
では、どの様な場合に転医勧告をしなければならないか?
その疾患が、その医療機関の設備又は技術で対処できず、又近隣に、それに対処できる医療機関が存在することが前提となろう。
もしこういった事項において転医勧告を行わなければ、民法上の「善管義務違反」を問われる可能性がある。
しかし問題となるのは、この転医勧告自体もさることながら、「転医勧告をした患者が、その転医勧告に従わない場合、その結果にどうのように対処したら良いか」である。
この事項に関する判例も知らないし、またどう対処したらいいか?筆者もわからない。
参考判例
ある判例によると「他の十分な設備の整った病院の診断を受けるよう原告に勧めなかったからといって、その責を問うことはできない」として善管義務違反を否定しているが、ケースによっては逆の解釈もあり得るので注意が必要である。
★ 080916 点滴針の抜針
先日、常態的に歯科衛生士がX線撮影をしていて問題となった三重県四日市市立病院の口腔外科であるが、市の保健所は改善書の提出を指導。
その中に、勤務歴30年の歯科衛生士が点滴針の抜針を行っていたことに対して、「違法性は無いが、今後は資格のある歯科医師や看護師が抜針するように」指導がなされているようだ。この「違法性は無いが、資格のある人にやらせろ」って言う下り、意味不明だねぇ。
★ 080916 医療関連団体の政治家への寄付金
2007年度総額約14億3000万円
日本医師連盟: 7億5507万円
日本歯科医師連盟: 2億2056万円
日本薬剤師連盟: 1億9618万円
製薬産業政治連盟: 1億 336万円(製薬会社)
日本薬業政治連盟: 4270万円(医薬品卸会社)
日本歯科技工士連盟: 3017万円
日本看護連盟: 2841万円
日本柔道整復師連盟: 1900万円
日本保険薬局政治連盟: 1395万円
日本眼科医連盟: 920万円
日本病院会政治連盟: 658万円
全日本病院政治連盟: 371万円
★ 080914 名ばかりの管理職
時々問題となる「名ばかりの管理職」問題だが、この度厚生労働省から「具体的な判断基準」が出たようだ。以下概要。
労働基準法上の管理職にあたらない目安
(1) アルバイトなどの採用に責任と権限がない。
(2) 遅刻、早退などで不利益な取り扱いをされる。
(3) サービス残業時間を勘案した時給換算でアルバイトの賃金に満たない。
これらの要件を総合的に勘案して判断する。
★ 080912 平成19年 国民生活基礎調査の概況
(1) 年齢別の有訴率(人口千人比)
全年齢では327.6で平成16年の317.1から約3.3%増加。
65才を越えると500近くに一気に上昇するようだ。
症状の訴えとして
男: 腰痛 > 肩こり > せき・たん > 鼻づまり・鼻水 > 体がだるい
女: 肩こり > 腰痛 > 関節の痛み > 頭痛 > 体がだるい
(2) 年齢別の通院率(人口千人比)
全年齢では333.7で平成16年の325.4から約2.6%増加。
病気毎の通院者率は
男: 高血圧症 > 糖尿病 > 歯の病気 > 腰痛症 > 目の病気
女: 高血圧症 > 腰痛症 > 目の病気 > 歯の病気 > 肩こり症
(3) 悩みやストレス(12才以上)
ある: 48.2% 無い: 45.6%
(4) 悩みやストレスと職業(15才以上)
男女ともやや仕事を持っていない人が悩みやストレスを持っていない傾向はあるものの数%の差しか無い。
職業的には職種による大きな差はみられないものの、農業や漁業の人が悩みやストレスが少ない傾向が顕著である。
(5) 地域別の有訴率(人口千人比)
男: 山口県が一番高く323.5(ただし政令指定都市では大阪市が345.3で最高)、沖縄県の229.1がダントツで低い。
女: 山口県が一番高く398.0(ただし政令指定都市では大阪市が402.6で最高)、沖縄県の306.6がダントツで低い。
通院率も、まぁ似たような傾向があるようです。
★ 080912 社会保険審査会の再審査について
(1) 社会保険審査会(再)審査請求受付状況
被用者保険 国民年金 計
平成17年度 415 353 768
平成18年度 468 414 882
平成19年度 574 537 1,111
採決の容認率は1割に満たないって所でしょうかねぇ。
(2) 社会保険審査会とは
社会保険審査会は、健康保険、船員保険、厚生年金保険及び国民年金の給付等処分に関して、第2審として行政不服審査を行う国の機関です。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/shinsa/syakai/index.html
(3) 社会保険審査会への再審査請求の一例
舌腫瘍切除手術後の構音障害により病院歯科技工部で製作した口蓋床を装着。その購入費用を社会保険事務所に(療養費)請求したが、「本件口蓋床の購入費用は健康保険の適用外である」とのことで却下。
その後、請求人は社会保険審査会へ不服申し立て。
# 請求却下
# 却下の理由
請求人が本件口蓋床を装用するようになったのは、直接的には舌腫瘍除去手術によって障害の生じた構音機能そのものを補完・回復するためであり、その意味では、四肢切断の場合の(症状固定後の)義肢に類似し、傷病そのもの、あるいはこれによって生じた障害の治療・改善を目的とするものではない。もっとも、口蓋床を装用して発語訓練をすることによって、言語機能の向上が促される結果、訓練も、より高度の段階を目指すことができるようになり、口蓋床そのものも、訓練の進行に対応してこれに適合したものに変更されて行くということからすれば、口蓋床の装用は、言語に関する身体的機能の欠陥の治療にも役立っているということができなくはないが、それは口蓋床装用による副次的な効果であって、その直接的な目的ではないから、この点から、請求人の口蓋床の購入は法第87条第1項に規定する療養費の支給要件に該当するものということは困難である。
★ 080908 NHKの受信料支払い
放送法: (受信契約及び受信料)第32条 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。
これがNHKの受信料に関する根拠法である。
支払いの是非は取り合えずおいておいて、自宅と事業所(歯科医院)では受信料の支払い対象が異なるので注意が必要だ。
というのは家庭の受信料契約は世帯毎になっている。従って1世帯に何台テレビがあろうが契約は1契約である。従って車に積んでいるワンセグや携帯も世帯に付属するものとして新たな受信契約は不必要である。
逆に言えば世帯が違うと別契約となるので、二世帯住宅では別々の契約が必要だし、単身赴任で別世帯を構えているお父さんの携帯電話では、新たな契約が必要になる可能性もあるが、それらは定かでは無い。
次に、歯科医院などの事業所においては1事業所単位の契約では無く、テレビ1台毎の契約となる。例えば、待合室と医局と院長室に3台のテレビがあれば3契約が必要となるので注意が必要だ。ましてや、医療法人で法人名義の車や携帯のワンセグも加われば、、、、、まぁ原則論で、詳細がどうなっているか定かではありませんが。
★ 080905 大野病院医療事故判決に学ぶ
2008年8月に福島地裁で無罪判決が出されたが、この中で「刑罰を科す基準となる医学的準則を、ほとんどの者が従っていると言える一般性を有しなければならない」と述べている。
8月29日には福島地検も控訴断念の判断をしたが、その中で「裁判所の要求も考え方としてあり得る」と述べ、やはり罪を問う場合の医療水準は「多くの医療関係者の標準的な診断、診療」を念頭においているようだ。
ところで、平成19年10月4日 東京地裁判決の判断の中で「根管治療を行う際に実体顕微鏡を使うのは現時点での医療水準」という見解があるようだが、やはり現在の実体顕微鏡の普及率などをみると、それは過大な要求と思われる。
もっとも、こういった判断は、鑑定人の供述などにも大きく影響するのだが。
★ 080903 歯科医院の駐車場管理
某所で、「医院の駐車場の管理責任はどうなるか?駐車場でのトラブルは一切責任は負えませんという掲示をした方がいいのか?」という話題がありましたので、参考見解を以下に記載します。
なお、管理条件によって若干異なる場合もあるかもしれませんので念のため。
(以下見解)
これは別に必要ないと思いますよ。
一般には、月貸しの有料駐車場のように単に駐車スペースを貸し出す場合には駐車場の管理者には駐車場の管理責任はありますが、運行や車両の管理に関する責任は無いとされています。
一方、時間貸しなどで車のキーを預かる駐車場では、駐車場の管理責任者は車の管理責任もあるとされています。
その場合、どう違うのか?
例えば、運転手が車を走行中に起こした事故の責任はどちらも運転手にあります(駐車場に管理上の瑕疵がないばあいですが)。
しかし、車上荒らしなどの盗難に対しては、後者の場合駐車場の管理責任者に責任が求められます。
歯科医院の駐車場は前者ですから、屋根の上からの落雪で車に被害がでた場合などを除いて、責任はありません。
また、本当に責任がある場合、「駐車場でのトラブルは一切責任は負えません」などと書いても無意味です。
法的契約関係からすると、商法594条に「場屋業者(ホテルや飲食店など)は、客から寄託を受けた物品の滅失・毀損につき、それが不可抗力
によったことを証明しなければ損害賠償責任を免れない。」というのがあり、まさに鍵を預かった場合が該当します。
一般に駐車スペースを単に提供する場合は、民法の使用貸借にあたりますので、そこまでの管理責任が負わされません。なお、使用貸借の場合には、借地権の問題も発生しません。
ちなみに、月決め駐車場の所得は不動産所得、時間貸し駐車場の所得は事業所得です。
★ 080829 アフタゾロンの経過措置が切れます
アフタゾロンの名称が、「歯科用(口腔内)アフタゾロン」から「アフタゾロン口腔用軟膏0.1%」に変更されたのが昨年のこと。承認日2007年9月10日。この度経過措置が切れますので、9月以降カルテの記載やレセプトの請求の際には間違えないで記載しましょう。
★ 080829 海外技工物は雑貨扱い
海外への技工物の発注は、様々な方面で、また様々な点で波紋を呼んでいるが、海外で作製された技工物の輸入は「雑貨物」で、許可はおろか指示書も要らないとは知りませんでした。
私見としては、「医療用具」だと思うんですがねぇ。
# 参考資料
第169回国会 参議院 予算委員会 4号 平成20年02月04日
○櫻井充君
前略
今、歯科の技工物がどういう扱いを受けているのかというと、雑貨ということになっておりまして、日本国内だけでも、歯科業界もこれは本当に大変なことになっていて、技工物そのものを中国にお願いして作ってもらっている現状がございます。
ところが、これがノーチェックなんですね。なぜかというと、技工物は雑貨なんです。口の中に入れて病気になるかもしれないものが雑貨で扱われているので全くチェックされておりません。この点について、舛添大臣、どうお考えでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) 最近、歯科技工物、これは人件費が安いということで海外で作られている例を私も歯医者さんから聞きました。
やっぱりこの安全性ということ、それは四六時中口の中に入っているものですからそれはきちんとすべきだというふうに思っておりまして、具体的に、平成十七年の九月の八日に厚生労働省から、国外で作成された補綴物などの取扱いについてということで、歯科医師に対して注意を喚起し、十分な情報提供を患者さんに行ってくださいと、そして患者の理解と同意を得て、そしてこの良質かつ適切な歯科医療を行うように指示を出しているところであります。
その後、今の委員の指摘をお受けいたしましたんで、更に調査をし、この法制面を含めて、こういうことは雑貨扱いであれば国民の健康を守れないということであれば、しかるべき手を早急に検討して打ちたいと思います。
○櫻井充君 ありがとうございます。
本当に口腔内に何が入っているかによって全然違うんです。しかも、多分、国民の皆さんは、口の中の詰め物で具合が悪くなっているなんて思ってないと思うんですよ。今、本当に訳の分からない病気が増えてきていて、みんな不定愁訴と言っていますけれども、そうすると現場でどうなるかというと、自律神経失調症だとか、それからうつだとか、そういう病名だけ付けられて、本当に気の毒、御苦労されている患者さんがいっぱいいるわけですよ。ですから、そういう点で考えてみても、この辺のところをきちんとやっていただきたいと、そういうふうに思います。
その上で、歯科技工士さんたちがどれだけ苦しいのかということをまず、ちょっとお話だけしておきたいと思いますが、これは歯科技工士さんたちの年齢の分布です。(資料提示)これ見ていただくとお分かりですが、二十五歳未満の方々が毎年毎年減ってきています。これはなぜかというと、余りに仕事が厳しいからです。歯科技工学校がつぶれています。それから、学校で募集しても定数に足りないところがほとんどです。卒業されても、一〇%程度の人しか技工士さんになりません。あとは金属の加工とか、そういうところに行った方がはるかに処遇の面でいいから、そうなってきています。
そうすると、今現在二五%ぐらいを占める五十歳以上の方々がこれお辞めになると、日本の歯科医療の根幹を支えているところが根底から揺らいでくるということになっていくわけです。これも実を言うと、医療費の抑制政策がこういうところにも来ているんです。今まで看護師さんであるとかいろんな人たち取り上げられてきましたが、技工士さんのところ取り上げられてきていませんけれども、この業界もめちゃくちゃ大変です。この点について大臣、どう御認識されているでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) これ、全体の医師不足の問題ともかかわりありますけれども、やはり養成に五年、十年と掛かる。そういうときに、長期的な計画を立ててこの定員をどうするかということを考えないといけない。昭和五十年代に歯医者の技工士の方が多過ぎるという要望があったようなことも聞いております。そういうことから抑制路線を取ってきた。そして、今処遇の問題、待遇の問題もありますんで、今おっしゃったように定員割れをしている状況です。
それから、まあ治療よりも予防という方向の転換もありますけれども、今のようなことはきちんとして、それはこれから高齢化社会になって、例えば義歯、入れ歯ということのこの需要も高まりますし、また治療ということは当然行われないといけない。その根幹である技士の方々の不足ということを来しては駄目だと思いますんで、これ、長期的な観点からも今医療ビジョンを作成し直そうと思っていますんで、そこでもこれはきちんと取り上げさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 ありがとうございます。
後略
★ 080827 無料がいきなり2割の自己負担
http://www.j-cast.com/2008/08/22025535.html
とは言っても医療の話では無く、携帯電話の話だが。
それにしても、最近の携帯電話の料金体系、複雑でわかりません。
大学に入って、地元を離れ3年の時に下宿からアパートに移って初めて自前の電話を買いました。もちろん携帯電話ですよ。自宅に有ったのは昔からの黒電話でしたが、買ったのはグレー。つまんない話ですが、昔はそういったことでも新鮮さを感じました。
それが、最近では中学生はおろか、小学生でも携帯電話を持つ御時世。
うん、幼稚園児でも持っている子いるのかな?
★ 080826 歯科医師会の不適切会計処理
中部地方の某市の歯科医師会が市から委託されている口腔衛生センターの会計処理で一部不適切な取扱いがあったとして報道されている。
(1) 委託料の残額は繰り越さないで市に返却しなければならないが、繰越金として積み立てていた。その結果、帳尻合わせとして市に出された決算報告書は虚偽内容となっている。
(2) 市は決算内容のチェックを怠っていた。
(3) 繰越金として処理した理由: 心身障害者診療ができる医師の育成費など、年度をまたいだ運用費が必要だった。
まず(1)だが、あくまでも繰越金として口腔衛生センターの運営費として使用され、横領などの私的流用は無いようだ。(2)については、どの程度のチェックが可能であるか疑問であるが、全く決算書だけを鵜呑みにしていたとしたらちょっと杜撰か?
一番問題なのは(3)である。特に行政関連の会計処理は単年度会計で、複数年に跨る会計には対応しづらいとの話は良く聞く。この辺は今後の会計手法の是正という面で一考しなければならないのではないだろうか?
たとえていうと、こうである。
この様な場合の委託金や補助金は年度間でメリハリをつけた予算化はなかなか難しいと聞く。例えば、300万円の委託料のうち毎年270万円を冗費として使用し、10年間計300万円の積立金で設備を更新したいなどという場合には単年度の会計処理ではうまくいかない。かといって、毎年270万円の委託料を計上し、10年目に570万円の委託料が予算化されるか?なかなかそういった突出した出費に対応してもらえることは不可能ではないだろうか?
これでは困っちゃいますね。昨今報道される様々な不祥事。確かに当事者の責任が大きいのは言うまでも有りませんが、システムの不備によりやらざるを得ない不祥事というのもあるようです。単に事後処理だけでは無く、本質の改善につながる検証と対応が求められるようです。
★ 080825 火事でカルテが焼けたら?
カルテの保存義務は歯科医師法や保険医療養担当規則で定められているが、希には火事で焼失することもあり、それが医療機関の過失によらない場合もある。もちろん、こういった場合にカルテの保存義務違反に問われることはないだろうが、厚生労働省から関係通知が出ているようなので御参考まで。
診療録の保存について
(昭和二六年三月二○日 医収第一七二号)
(新潟県知事あて厚生省医務局長回答 )
照会
医師法第二十四条第二項及び歯科医師法第二十三条第二項の規定により保存しなければならない診療録を災害(火災等)により消失した場合及び紛失したようなときは如何なる措置を執るべきか、又同法違反として罰則の適用を受けることになるものか至急御回示願いたく照会いたします。
回答
三月七日医第三四○号をもって照会の右のことについては、自己の責に基かない事由による亡失は、保存義務違反の違法性を阻却するものと解すべきであろう。但し、この場合においても、その旨の届出をなさしめるよう指導願いたい。
★ 080822 処方箋の再発行は私費か?
うちでは滅多に処方箋は出さないので詳しくないが、昨日お袋を皮膚科に連れて行って待合室で待っている間に掲示を見ると、「処方箋の再発行は保険が効きません」という内容が。
処方箋の再発行はできないって表示はよく見るが、「再発行は私費」って内容は初めて目にしました。たしかに、無くす人も希にはいるだろうから、再発行ということはあり得る。そして、それは保険から給付されないのは容易に想像される。問題はそこからだ。
(1) 無料で再発行: 医療機関に責任が無いケースで、無料で再発行する責務があるのか?
(2) 有料(私費)で再発行: 混合診療にならないものか?
まぁ、滅多に無いケースなのかもしれないが、昨日ふと疑問に思ったもので。
★ 080819 Internetによる医療相談
昨今、Internetによる医療相談が盛んに行われていますが、診断に踏み込んだ回答は法的に問題が生じる場合があるので充分注意しなければなりません。
その「法的」の根拠は「歯科医師法第20条」関連で、厚生労働省から関連の疑義解釈が出されています。
■ インターネットによる医療相談(平成10年度 医療法関係質疑応答集)
「医療相談」について、最近、インターネット上において、有料無料を問わず「医療相談」と称し、メールを媒介とし、相談に応じている診療所がある。
これについては、医師法第20条に基づき、「健康相談」の域にとどまるべきであり、また個別具体的事項について回答することはできないと解釈されるが如何か。また、ホームページ上において、「健康相談」を「医療相談」と称することについては、平成9年度医療監視等講習会質疑応答集に基づき、広告規制の対象に該当しないと解釈されるか否かについて御教示願いたい。
回答:前段については、貴見のとおりである。 (健康政策局医事課)
後段のインターネット上のホームページについては、現在のところは、医療法上の広告には該当しないのではないかと考えているが、今後は、インターネットの普及状況、他の法律におけるインターネット上の広告の取扱いなどを勘案し、医療法における取扱いについても検討する必要があるものと考えている。(健康政策局総務課)
(参考)
# 医師法: 第20条 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。
# 歯科医師法: 第20条 歯科医師は、自ら診察しないで治療をし、又は診断書若しくは処方せんを交付してはならない。
★ 080818 客室乗務員は見た!
先日最終回を迎えたが、テレビ朝日系の二時間ドラマのヒット作に「家政婦は見た」シリーズがある。
これは、セレブ家庭に派遣された市原悦子演ずる家政婦が、その視点からセレブ家庭の内幕を描くドラマである。
新潮文庫・伊集院憲弘著「客室乗務員は見た!」は、「家政婦は見た」と同じような視点で、航空機に搭乗する様々な人間模様を描いたものだ。
とはいっても、今回この本を取り上げたのは単に興味本位での話では無い。そもそもこの本の著者は元JALのチーフパーサーである。
航空業界の商品は、乗客を目的地まで定時に安全に送り届けることであるが、同時にサービス業の代表格ともたとえられる業界である。我々の歯科医療の業界も安全で適切な医療行為を行うことが本道ではあるが、同時にサービス業の立場も忘れることは出来ない。
また、航空業界は公共交通機関の一角として「お客を選ぶことや断ることができない」といわれ、医療界同じような立場にある。
しかし、昨今様々な業界において「クレーマー」や「モンスター●●」といった難題が話題となることも多く、そういった事例にどう適切に対処するかという検討が重要となっている。私は常々「他業種に学ぶ歯科医業」というのを提唱しているが、この本はまさに歯科医業の現場の難題を解決するヒントとなる一冊と思われる。
客室乗務員は見たのポイント
第一章 傍若無人! ”特殊”なお客様
第二章 お客様、レッドカードです
第三章 お客様に緊急事態発生
第四章 お客様のために尽くします
第五章 わがクルーの恥ずかしい話
はじめに
@ アンルーリー旅客(機内迷惑行為を起こす人々): 年代的には40〜50才代に多く、本来は分別盛りと言われる年代に、心の余裕を無くした人間が多くなっている。
A 以前から航空機内での迷惑行為は「モラルの問題」か「法規制の対象」かと議論されていたが、昨今各航空会社は運送約款を改正したり航空法の改正などによって「法規制」の対象化している。
ちなみに、各航空会社の約款としての対応は「警告書」「登場拒否」、航空法としての対応は「機内迷惑行為を繰り返す乗客に対する客室乗務員の口頭注意、機長の禁止命令、罰金」などがある。
第一章 傍若無人! ”特殊”なお客様
たとえば、「座席ベルト着用拒否の常顧客」をいかにして、着用させたかのエピソードなどは目から鱗である。
第二章 お客様、レッドカードです
最近医療機関内での暴力事件が記事になることも目立つようになって来たが、鉄道や航空機の中での暴力事件も多く、その多くの事例に飲酒が絡んでいるようだ。さすがに、飲酒の上歯科医院に受診するケースは多くは無いが、それでもそういった事例を耳にすることがある。
第三章以降にも様々な話題が。必見の1冊。
★ 080812 ラーメン屋の情報提供
ラーメン屋で価格を値切って、材料や製法、健康的意味合いなどを口頭で説明させてなおかつ個々の体調を踏まえ文書で発行する。こんなことをやって、誰が喜ぶのでしょうか?それよりも客が期待しているのはおいしいラーメンが早く出てくることでしょう。
しかし、現在の医療現場はまさにそれが求められていると言っても良い。ラーメン屋と医療では健康に与える影響が全然違う?確かにそうかも知れない。しかし昨今、ラーメンの中「チャーシュー」「シナチク」その他、食の安全性が問われるケースが多く問題視されている。そのうち、ラーメンを注文したら、「材料の原産国や調理法、店員の健康管理証明書の掲示」など、様々な縛りがおきる可能性がある。まぁ、ここまでは冗談であるが、中にはそういった情報がほしいと思っている人がいるのも事実。そういった人たちには納得させる情報提供を積極的に行うことはそれはそれで良いと思う。しかし、価格をねぎって新しいサービスを要求すれば、ラーメンの質に影響がでるのは当たり前の話である。つまり、現在の医療は不必要な一律の情報提供を義務化し、その結果診療という基本サービスにしわ寄せがいっているような気がする。
昨今問題となった介護事業者の不正請求においても、その規則がはたして合理的なのか問う必要がある。
★ 080809 別の人生でなりたい職業
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0808/08/news067.html
第一生命調査
これをみると、やはり、20代、30代、40代とも特に男性に人気のある医者だそうだが、医者ならばなんでも良いというわけではなく、「外科医」と「歯科医」は他を引き離してダントツと言うから驚き。
外科医は、テレビドラマでもお馴染みだからわからないではないが、「歯科医になりたい」って気持ちはどこからおきてくるんでしょう?
★ 080806 歯科医師の不正請求報道
沖縄県の地元紙に歯科医院の不正請求が報じられていたが、最後に「●●歯科医師は県歯科医師会の非会員」の一文が。いままで多くの類似の報道を見てきましたがこのような記載は初めてです。どういう経緯と意図で書かれたものかはわかりません。
御存知で無い方に改めて御説明しておきますが、医師や歯科医師が加入している医師会や歯科医師会は任意加入団体で、弁護士が加入している弁護士会が強制加入団体(というよりも弁護士会に登録しないと弁護士ができない)であるのとは違います。実際、地方では歯科医師会への非加入者は少ないものの都市部ではけっこう非加入者がいると聞いています。
従って、歯科医師会でこういった不正を理由に処分をした例などは聞いたこともなく、また処分されたからといって歯科医師を行えなくことなどはありません。
歯科医師を処分するにはおおむね2つあり
(1) 医業資格について: 厚生労働省が医道審議会の答申に基づいて、歯科医師を「免許取消」「免許停止」状態とするもので、これらの処分を受けると、その期間中歯科医師としての仕事ができなくなります。対象は、概ね罰金以上の刑に処せられた者です。
(2) 保険医資格について: これは保険医資格を管轄する都道府県が行うもので、保険医取消処分になると、5年間は再指定できませんのでその間保険診療が行えません。しかし、保険外(自費)診療は行うことができます。よく、保険の不正請求で処分されたというのはこのケースですね。
世の中、悪いことをしたら罰せられるのは当たり前の話ですが、その前提となるのは、「その行為が悪いことだ」と周知徹底することが重要です。たとえば、速度制限の標識をちゃんと立てないで、または立てたと言っても形式的で、街路樹の陰に隠れてドライバーに見えない状態を放置して、それをもって速度違反として検挙されるようなことではいけません。人を罰する時は、その根拠の規則を正しく決めて、且つ公正に周知徹底してからにして欲しいものです。それを踏まえて、再度「●●歯科医師は県歯科医師会の非会員」という文章を見てみましょう。
(1) 歯科医師会の非会員 → 会員じゃないのよ、非会員にはこのように不正をするやつが多いのよ。会員にはそんな悪い人いません。
(2) 会員じゃないから、指導→監査にかかって処分にあっちゃうんだよなぁ。会員だったらもみ消してやったのにね(昔は良く聞いた話だが今もあるのかな)。
(3) 保険の規則の詳細は非会員には流れないような仕組みになっているのよね。だから、ちゃんと保険の規則を知るためには会に入りなさい。
(4) この歯科医師は業界団体にも入っていないアウトローなのよね。そんなアウトローの歯科医のとこに治療しにいくなんて、信じられない。
どんなニュアンスか?いろいろ考えてみたが、少なくとも「良い意味でとられる」ものでは無いように思いますが、いかがでしょ?
★ 080805 歯科医師の給与
他人の懐具合は気になるモノで、最近も某テレビでそのような話題を取り扱っていたようだ。確か東京の32才の勤務歯科医は年収1000万円だったかな。それに対して、同じく東京の開業歯科医の年収は6000〜8000万円とか。
6000〜8000万円なんて凄いなぁ、と同業者の私も思うくらいだから一般の人はもっとビックリするのでしょうが、ちょと考えてみれば「変だな」って気づきますよねぇ。
# ここが変だよ
(1) 自営業者である開業医の年収とサラリーマンである勤務医の年収を比べること自体がおかしい。それに気づいていないマスコミはアホ。自営業者は年収から人件費をはじめとした諸経費を差し引いた金額が概ねサラリーマンの収入となる。経費率は個々の事業所によって異なるが仮に70%とすれば上記の例では所得1800〜2400万円となる。つまり、勤務医の年収1000万円と比較すべきはこの1800〜2400万円なのである。
仮に、マスコミがそれを承知の上で開業医の6000〜8000万円を意図的に取り上げたのであれば、それはそれで立派な偽装行為である。
(2) 加えて、開業医の1800〜2400万円はダイレクトにサラリーマンの年収と比較できるものではないのである。つまり、開業医(院長)の所得には、勤務医と同じ医療行為に対する報酬に加えて、経営者としての管理報酬、そして資本家としてのみなし配当報酬も含まれているからである。まぁ、わかり安く言えば、マスコミに勤める例えばアナウンサーが2000万円の給与を会社から貰うために、その会社の株式を5000万円買って、それも配当無し。それをOKという人はあまりいないんじゃないかな。それを日本の全サラリーマンに当てはめたらどうなるでしょう。例えば、公務員になるには皆さん5000万円の国債を買う必要がある、そして利子は0円という仕組みだったらどうだろう?5000万円×100万人=50兆円!国はこれだけのお金を無利子で集められたらウハウハでしょう。
(3) 年収6000万円の持つ意味: 仮に週休1日で1日10時間診療すると、1年間の診療時間は10×313=3130時間(これは週休2日で1日8時間働いた人が月に100時間の時間外労働をするのに等しい)。つまり1時間であげなければならない収入は約2万円。1分にすれば300円ということになります。
それに対して
@ 初診料: 1820円(約3分分)
A 再診料: 400円(約40秒分)
B 抜歯(臼歯): 2600円(約4分半分)
これからわかるように、右から左に患者さんを流していかなければできない数字でしょう。カルテを書く時間もけっこうかかるんですよ。まぁ、保険診療で、超過勤務せずにこの数字をあげるのはなかなか無理があるでしょう。
ところで、一般の人にとってマスコミ関係者の給与も気になるんですけどねぇ。こんど、マスコミの全職種の給与大公開番組っていうのもやってもらいたいなぁ。それと、大手広告代理店もね。
★ 080804 社会保障カード
社会保障カードとは未だ仮称ではあるが、「年金」「医療」「介護」の3つの機能を1枚のカードに集約したもので、2011年度の導入を目指して検討が続けられている。
では、医療現場に於いてこの社会保障カードの導入によってどのようなメリットがあるか?そのおおきなポイントは「保険資格過誤」にあると言われている。資格過誤によるレセプトの返戻は実に年間約900万件と言われ、ICカードにすることにより、少なくとも保険証からカルテ(コンピュータ)への転記ミスによる過誤はほとんど解消するだろう。
しかし、2003年のデータであるが支払基金の資格過誤レセプト約615万件のうち、「資格喪失後の受診(235万件)」「記号・番号の誤り(137万件)」というように、単に転記ミスではない理由、つまり保険資格の有無という要因が1/3を占めていることから、単にICカード化して保険資格を読み取る方法では対処できないことも多いのである。従って、保険資格の確認をオンライン化してリアルタイムで処理するシステムでなければあまり意味が無いような気がする。
★ 080801 MVPen
MVPen買ってみました。
これは、簡単に言うと、ノートなどの紙の上に専用のペンで字を書くと、電子化されて本体に取り込まれるアイテムです。容量はA4サイズで約50頁分とか。
それも複数のファイルにわけて保存できるので、例えば1時間目の英語、2時間目の国語というように手書きのメモをとることができます。
もちろん絵も描けるようです。これならPCの無い出先でメモをとることも可能です。
帰ったら、付属のUSBコードを介してPCに転送します。
あとはどう使おうが自由自在。色々使えそうですが、とりあえず手書きのメモをOCRにかけてTXT化してみました。でもあるていど上手に書かないと、文字がちゃんと認識しないようです。
それから、チェアサイドで患者さんに絵やメモで説明した内容をカルテに貼り付けるなんていう芸当もできそうですねぇ。色々やってみます。
★ 080731 私立大学の約半数が定員割れ
今年の春の入学で定員割れをした私立大学は約47%で昨年の約1.7倍。特に、福祉、歯科、薬科などの定員割れが目立つとのこと。
★ 080731 温暖化で腎臓結石が増える?
米テキサス大学の研究チームの研究によると、腎臓結石は体内の水分が減るとおこるそうで、気温が上昇すると起こりやすい傾向があるそうだ。
★ 080730 厚生労働省技官に現場での研修を義務づけ
先日明らかになった厚生労働省の組織改革案によると、技官組織の閉鎖性が問題とされ薬害をはじめとした諸問題の大きな要因と指摘されている。
具体案は今後議論されるようだが、来年の夏の人事異動から適用されるように以下のようなことが検討されているようだ。
(1) 技官に医療現場での研修を義務づけ
(2) 技官と事務官の交流の促進
★ 080730 カルシウムが脳卒中リスクを下げる
厚生労働省研究班の疫学調査によると、食事で多くのカルシウム(1日平均116mg)を摂取する人は、摂取量が少ない人よりも脳卒中になるリスクが約3割低く、特に乳製品からの摂取が効果的とのこと。目安摂取量は「牛乳:1日130ML、スライスチーズ:1〜1.5枚」。
カルシウム摂取が多いと血圧が低くなり、またカルシウムがコレステロールを吸収することが影響しているのか?
また、心疾患とカルシウムの因果関係は無いが、あまり乳製品を取りすぎると乳製品に含まれる飽和脂肪酸が原因で心疾患がおこりやすく、乳製品の取りすぎもあまり健康には良くないようだ。
★ 080729 政管健保が協会けんぽへ
社会保険庁の解体に伴う組織替えで、政管健保は2008年10月から「協会けんぽ」に移行される。協会とは「全国健康保険協会」で非公務員組織となります。
保険証は順次、新しい「協会けんぽ」に変わりますが現在の「政管健保」の保険証も暫定的に使用できます。また、保険給付の内容や保険料率(現在8.2%)も変わりません。
ただし、健康保険の加入手続は従来通り社会保険事務所で厚生年金と合わせて事業主が行います。
全国健康保険協会の主な業務: 「被保険者証の発行」「保険給付」「レセプトの点検」「健診や保健事業」。
★ 080729 かみかみセンサー
「かみかみセンサー」は、あごの動きを感知するヘッドホン(ちょと違うか)のようなものを装着し、物を食べると、かんだ回数が魚の形の表示部にデジタル表示されるのだそうだ。
http://inamai.com/news.php?c=keizai&i=200807231900140000030305
これ、面白そうだなぁ。
1万円ちょいくらいですから、一つ買っても良いかも知れないなぁ。
取扱いは、ここのようですね。
http://www.nittokagaku.com/
ということで購入してみました。価格は10,395円。
「かみかみセンサー」: 質量(本体約40g・表示部約148g)、接続コード1.5m、単4乾電池×3本、電池寿命約30時間(1食30分×60回)
★ 080728 海外技工物調査
東京歯科保険医協会が行った中間報告では、回答した歯科医院の10%強で「海外に依頼したことがある」とのこと。
なお、厚生労働省から「海外の技工物」に対する通知が出ているのを、約2/3の人が知らなかったなど、今後も適切な周知徹底はどうするべきかという点で問題を提起している。
なお、海外に技工物を依頼した14件中4件で「製品そのものに問題があった」とし、2件では「今後依頼しない」としている。
注目すべきは「海外に技工物を依頼した理由」であるが、私は「価格」という理由が大半を占めるのかと思っていたが、安さで選んだケースは1件だけで、ほとんどが「ほかにはない製品だった」という理由であり、私的には「どんな技工物?」と疑問〜ん。勉強不足か?(^^;)
アンケート (1) ・ (2)
★ 080728 アロハシャツのような白衣
7月27日朝のTBS系の「がっちりマンデー」。これはいつも見ている番組ですが、今回のテーマは「制服」。その中で「白衣」が取り上げられていた。
「白衣といえばナガイ!」。医療関係者でナガイを知らない人はまずいないでしょうが、東京にある「ナガイレーベン」は医療用の白衣の国内シェア60%のダントツのようです。
その会社の工場が秋田県の大仙市にあるそうですが、白衣のオーダーは病院毎に違うため手作業で作るそうですが、その作製数は1日で700着以上にもなるそうです。
所で「白衣」とはいうものの、最近は白い白衣は全体の60%で40%は色つきなのだそうです。
まぁ、私も薄いブルーの白衣を愛用していますし、スタッフも数種類の白衣を使用していますから、そのへんのところは「あたりまえか」ということなのですが、単色の白衣はともかく「アロハシャツ」のような手術着もあるというから驚きです。これは、長時間の手術中、医師がリラックスできるようにとのことのようです。
# がっちりマンデー: http://www.tbs.co.jp/gacchiri/oa20080727-mo1.html
ということで、皆さんの所の白衣はどのようなものでしょう?
アンケート: http://www.dscyoffice.net/cgi-local/multiq/multiq.cgi?mode=enquete&number=39
★ 080726 後発薬に変更不可
某大手の調剤会社に出された処方箋のうち4割に「先発薬から後発薬への変更不可」の記載があったとか。中医協ではその実態の全国調査をする予定のようだが、「後発薬不可」の処方箋が多ければ「医療費の削減」という政府の方針のが効果が薄れることになる。今後は後発薬不可の場合「変更不可の理由を処方箋に記載する」という対策も検討されるようである。
医師が後発薬を好まない原因の一つは後発薬の副作用の発言を懸念してのことと言われる場合がある。実際、先発薬よりも後発薬のほうが副作用が多いというデータは無いようだが、医師は常に責任を問われる職業であり、仮に医師がAという先発薬を処方して、薬局でBという後発薬に変更し、その結果副作用が起きた場合、患者は「○○の医院で貰った薬を飲んだら具合が悪くなった」と感じ、決して後発薬に変えたからだと考えるケースは少なく、その結果心理的な要因も含めて医師の責任とされる可能性があるのである。
まぁ、副作用の発生という薬効のことはおいておいて、後発薬を承認する場合の実務的な問題点を考えて見たいと思う。
例えば、歯科でよく歯痛で処方される鎮痛剤に「ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)」がある。しかし、先発薬のロキソニンには「歯痛」の適応があるが、後発薬には「手術後並びに抜歯後の鎮痛・消炎はあるが、歯痛の適用」はないことが多い。
歯科医院で処方箋を書く場合には、薬剤名は記載するが病名の記載は無い。従って「抜歯後の服用」を前提とした場合には後発薬への変更は可能であるが、「抜髄などの歯痛」で処方した場合には、「歯痛」の適用の無い後発薬への変更はできないのである。この場合、誰がどういう情報で判断するか?仮に「後発薬への変更可」の処方箋で、調剤薬局の薬剤師さんが判断しようとしても無理でしょう。では、歯科医師が「後発薬への変更可。ただし歯痛の適用のあるもにに限る」とでも処方箋に書くのでしょうか。そんな面倒なことを書くくらいなら、「後発薬への変更不可」に「○」をつけたほうが早いし楽ですね。
多くの議論は、「先発薬と後発薬は同じものだ」という所から始まっていますが、そうでもないということなんですね。
★ 080726 せっかちは早死に?
以前、「せっかちは心臓病で早死にする」と聞いたような気がするが、最近の厚生労働省研究班の調査では「せっかちで怒りっぽい人の方が心筋梗塞の発症リスクが少ない」ことが判明したそうだ。では、以前聞いた話は嘘だったのか?それは嘘では無く、欧米ではそうらしい。しかし、日本では逆なのだとか。
研究の担当者である大阪大の磯教授は、「日本人は協調性を大事にする社会のため、穏和に振る舞うことがストレスの要因になって発症リスクを高める。」のではないかと言っている。
★ 080726 平成20年10月の金パラ価格改定
10月の金パラ価格は、1〜6月の金パラ価格をもとに決定される。
DscyOfficeの独自の計算であるが、以下のようなことが言える。
(1) 現在の金パラの材料価格は1g702円(税込み)で、これは30g一箱20,057円(税抜き)に相当し、現在の実勢価格よりかなり低い。
(2) 今年の上半期において、金パラは3月4日の26,187円の高値、1月22日の19,740円の安値の間で値動きし、その平均価格(月次単純平均)は22,230円(税抜き)である。
これをもとに税込みの材料価格を計算すると778円となる。これは現在の材料価格に比べ+76円(+10.8%)となり、価格改定の10%を越える。
ただし、誤差により10%を下回る可能性もあり得るが、今までの経験によるとマイナスの誤差というのはほとんど無く、たいていは予測した数字を上回っての改定が行われているので、改定があるのは間違いないだろう。そして、その予想価格は1g778〜800円くらいと思われる。
★ 080725 歯科診療ガイドラインのあり方について(要旨)
歯科診療所における歯科保健医療の標準化のあり方等に関する検討会報告書から
# 患者の視点に立った、安全・安心で質の高い歯科医療を提供できる体制を構築。
# EBMに基づくガイドラインで、歯科疾患の予防及び治療の適切な選択、意思決定を支援するものであり、手技の解説や保険診療の指針等とは異なり、歯科医師の裁量を規制する趣旨のものではない。
# 医科では、50にも及ぶ診療ガイドラインが公開されているが歯科には無い。
という趣旨で今後作成が進められるようだ。作成の過程で「日本歯科医学会」「日本歯科医師会」「厚生労働省」のそれぞれの果たす役割について述べている。
参考: 歯科診療所における歯科保健医療の標準化のあり方等に関する検討会報告書
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=129439
★ 080724 う〜ん、50万〜100万かぁ
平成19年6月:医療経済実態調査確定値
先日、厚生労働省が発表した上記データによると、歯科診療所の収支差額で一番多い階層は「月額50万円以上100万円未満」で、回答した医療機関の25%にも及ぶそうだ。平均収支差額は約123万円であり、一部の大規模診療所が平均を押し上げて、いわゆるお化粧数字となっていることは明白で、収支悪化もここまで進んだか!
この数字を見たサラリーマンの方は「そんなに多いじゃないか」と思うかもしれません。しかし事業主の収支差額には「サラリーマンと同じ勤労所得分」「経営者と同じ管理所得分」「資本家の配当に値する配当所得分(厳密に言えば医療機関は配当はできませんが、一般にはその分を給与に上乗せして計算します)」の3つがあることを考えると、決して多い数字では無いでしょう。
★ 080724 労働生産性
厚生労働省が発表した2008年版の労働経済白書によると、「終日営業(24時間営業)は通常の営業(例えば9時から5時)に比べて労働効率が3割も低下するそうだ。
とは言っても、小売業を引き合いに出しての話だが、結局長い営業時間を実践するために低賃金の労働者の需要が高まっている結果、それが全産業に波及し、労働生産性の低下や賃金の低下をもたらしているのである。
では、医療ではどうであろうか?医療は資格のある熟練した労働者が必要である。従って、診療時間を伸ばすことによって、それらの労働者が確保できるかという問題が生じます。
例えば、9時〜13時・14時〜18時のように8時間診療(週5日)をしていたものを、仮に20時まで2時間診療を延長した場合には、交代勤務制をとる必要がありますが、そのためには約25%人員を増やす必要があります。しかし、スーパーのパートとは違い、熟練した資格者を25%増やすのは容易ではありません。特に、歯科医院は零細事業所が多い訳ですから、仮にスタッフ5名のところで25%増やそうとすれば1.25人です。やはりパートを如何に手配できるかがカギになるようです。
★ 080723 診療室の温度は???
よく、省エネのために職場の温度を28度にと言われるが、28度ではとても診療できません。うちは概ね26度ですねぇ。実際日本建築学会の調査によると、「室温が25度から1度上がるごとに作業効率が2%ずつ低下」するそうで、この調査自体、「あまり動かない電話交換手」を対象としており、歯科医は結構動くので28度では診療効率がかなり低くなるでしょうね。
また、普通のオフィスでも27度までは衣服で調整できるそうですが、28度になると扇風機が必要なのだとか。診療室で扇風機では治療に差し支えますねぇ。ちなみに東京のオフィスの平均室温は25度なんだって。
ということで、皆さんの診療室の室温はどのくらいでしょう?
★ 080723 クラゲの癒し効果
日本大学生物資源科学部の研究結果によると、「クラゲが浮遊する動きに、人の心を癒す効果」がるのだそうだ。つまりストレス値を減らす効果があるらしい。
最近入院患者の心を癒すために犬を飼っている病院もあると聞くが、今後医療現場では、例えば待合室にクラゲの水槽をおくという試みも出てくるか?
ところで、ペットショップでクラゲって売ってます?
★ 080722 水素水の効用
日本医大の研究によると、水素水を飲むことによって記憶力の低下を抑制できることを動物実験で確認。また水素が活性酸素を除去し、脳梗塞の発生を半減させるとのこと。ところで、水素水って売ってるの?と思って調べてみたら、結構商品化されて流通しているんですね。知りませんでした。
★ 080716 AEDがあったなら
13日に、広島県呉市の「アクアスロンくらはし大会」に参加していた広島県内の歯科医師(34)がランニング中に倒れ心室細動で死亡するという痛ましい事故があった。詳細はわからないが、「近くにAEDがあったら助かったかもしれないなぁ」と思う次第である。
★ 080715 歯みがき指導で賠償金
歯みがき指導の過失で賠償金の支払い命令が出されたことがある。とは言っても通常の歯科治療においての話では無く矯正治療時の話である。
矯正時のブラッシング指導不足による齲触の発生に対する損害賠償請求
(東京地裁平成15年7月10日)
矯正治療中にむし歯になったのは歯科医が適切な歯磨き指導をしなかったのが原因として410万円の損害賠償請求を行ったが、判決では「矯正治療に伴うむし歯のリスクと、固定器具の周辺を丹念に磨くよう十分に指導しなかった診療契約上の義務違反があり、ブラッシング指導が十分に行われていたら、虫歯の発生を防止できた」として55万円の賠償を命じた。
ようは、むし歯になったという事実よりも、矯正によるむし歯のリスク上昇の説明義務違反とそれに対する適切なブラッシング指導を怠ったということが問題なのだろう。しかし、なにもこれは矯正だけの問題では無く、義歯装着時の鉤歯の齲触リスクの向上など様々なケースにおいておこりえることなので適切な対処が必要です。
しかし、医療って不思議。医療界において「治療」はある意味商品。その商品の説明(治療の説明)において、「まれに〜ということがあり得る」と、その商品の使用によって不利益をこうむる場合があると説明する業界なんて滅多にないよね。そんなことを言ったら誰もそんな商品を買わないよなぁ。あっ、一つあるか、タバコだ!しかし、タバコは嗜好品だ。健康に悪いと言われながらも好きな人は買う。しかし、医療は好きこのんで受ける人は少ないからねぇ。ある種、ネガティブな商品と言っても良いですね。そのネガティブさをどう誤魔化すか?それが流行る医療機関の腕だよなぁ。
★ 080715 情報共有と周知徹底
先日、広島県内の病院歯科で歯周治療薬のペリオクリンやペリオフィールを複数患者に使用したことが報道された。これは、先の採血用具の使い回し事件からの流れによるもので、推測だが病院内で類似の使い回し事例が無いか調査した結果浮かび上がったものではないかと思われる。
問題はそういった使い回しもさることながら、そういった事例の情報の共有化がなされていないことである。広島ではその後、保健所から注意喚起の通知が各医療機関に出されたと聞くが、この報道がローカルであったこともあり全国の歯科医院ではこういったことが問題になったことも知らないことが多く、今でも使い回しを行っているところがあるのではないだろうか。
日歯広報の第1447号(2008年7月15日号)の7面に、「歯科用抗生物質製剤の使用について(お願い)」という見出しで、「使い回しをしないように」との注意喚起がなされているが、いつも思うのは「こういったことを保健所などが情報の共有化し全国一斉に注意喚起の周知徹底活動をすれば」ということである。
周知徹底が足りないのは何も後期高齢者の保険制度だけではないのである。
★ 080711 AED使用時のワンポイント
参考資料: デンタルダイヤモンド 2006年1月号 「かかりつけ歯科医の救命効果向上への役割」 小谷博夫
BLS+AEDによる地域社会協力
# PAD(Public Access Defibril-lation): 公共の場で一般人がAEDを使用して行う救命処置。
# 日本における心肺停止患者は年間約3万人。1ヶ月後の生存率は約3%。
# BLS(人工呼吸&心マッサージ): 一次救命処置
# ACLS(薬剤や酸素呼吸): 二次救命処置
# AED(自動体外式除細動器)
# 2004年7月から一般人によるAEDの使用が認められた。
# AEDの適応と不整脈: 心停止の多くは不整脈による。その内の約70%はAEDの適応となる「心室細動」と「無脈性頻脈」である。
# AEDは心停止に対して、心臓に電気ショックを与え、細動を除去して心臓を正常な状態に回復させる。
# 除細動が1分遅れるごとに救命率が10%近く低下する。従って心停止から(院内では3分、院外では5分)の除細動が推奨される。
# AED使用時の注意
@ 適切な基本使用法をマスターーする
A 使用時は患者から離れる
B ペースメーカーやICDを埋め込んでいる患者でも使用可能。ただし、ペースメーカーやICDの上に電極を貼らない。
C 濡れた場所でも使用可能。金属面上でも使用可能だが電極は金属面上に貼らない。
D 使用時は酸素ボンベ及び吸入装置は電極から遠ざける。漏れた酸素でスパークすることがある。
# PS: 某社のAEDがだいぶ安売りしているようですね、もともとアメリカでは1000$というのを視野に開発普及していると聞いたことがあります。日本でも普及に連れて、この値段に鞘寄せされるのかな?
★ 080709 パルスオキシメーター
パルスオキシメーターを買っても、そのデータの判断が判らなければ意味がない。
知り合いの口外のセンセに聞いたら以下のような返事が返って来た。
# ポイント1: SPO2正常値(20歳:99%、成人:97%、80歳:95%)
# SPO2が90%を下回ったら、中等度の低酸素血症と判断し、全ての歯科処置を中止し、酸素療法が必要。
ちなみに自分のを測ったら97%だった。
★ 080708 歯周治療薬の使い回し
広島県の病院の歯科で、ペリオクリンやペリオフィールの複数の患者に使い廻していたことが判明。最近は食品偽装や、医療用具の使い回しの報道ばかりが目に付きますが、「ついに歯科もかよ」って感じでしょうか。それにしても、ノズルの先をアルコール消毒しただけで使い廻していたとはお粗末。
保健所の医療監視などでは、医療廃棄物の伝票や医薬品の管理や保管のことはうるさく言いますが、滅菌・消毒といった肝心のことにはうるさくないですからねぇ。まぁ、「滅菌・消毒などは医療人の常識でちゃんとすべし」ということでしょうし、薬品の管理や医療廃棄物の伝票は、法律で決められていることですから「法のとおりに行っているかチェックする必要がある」ということなんでしょうけどね。
★ 080707 niftyがレセプトのオンライン請求接続サービスを開始
『健康保険組合などへ健康保険などの報酬を請求するために提出するもの。同サービスでは、厚生労働省のガイドラインに準拠したオンライン請求システム「FENICSメディカル・グループネットサービス」(富士通)を利用し、回線はUSBキーを使ったVPN接続でデータセンターでの認証や審査支払機関のみと特定接続』とのことです。料金は初期費用が31,500円、月額1,890円とのこと。
★ 080704 医療費の未収金に対する対応
先月行われた検討会の資料を要約すると以下のようになる。
第7回医療機関の未収金問題に関する検討会の資料について
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=128973
# 日本医師会の調査では、1診療所当たりの未収金は約15〜16万円で未払い患者1名当たり5〜6千円。
# 一部負担金と保険者徴収
厚生労働省の解釈では、窓口払いにおける関係は国保法第42条第1項の規定に基づいて、法律上の原因による保険医療機関等と被保険者の間の債権債務関係と解すべきであり、また同法第42条第2項の規定により、「善良な管理者と同一の注意」を果たした保険医療機関等の請求に基づく保険者の処分関係も、債権債務関係の当事者としての保険者ではないとしている。
したがって、当事者である保険医療機関等にも公法上の責任ないし義務を遂行してもらうこととし、一方保険者としても最大限可能なことをしてもらうことが必要であると考えられることから、これを制度化したのが保険医療機関等の請求に基づく保険者の強制徴収制度である。
# 厚生労働省の調査では、平成18年度で保険者徴収に関する条例などの規定がある自治体は120市町村。保険医療機関から請求を受けたのは34市町村(請求件数では159件)で保険者徴収を行ったのはそのうちの86件である。ただ、そのほとんどは文書催告で実際に回収できたのは2件(約34万円)である。
なお請求件数159件のうち105件が福岡県における事例で、これは地元の医師会が、会員にたいして周知したことが要因と思われる。逆に言えば、全国的には周知されていないということになる。
# 未収金に対する対応
未収金は、一度発生するとその解決には膨大な時間と労力が必要で、発生前に食い止めることが重要である。
検討会では、「入院で発生する未収金の影響が大きいことから、カード支払いの利用などを推奨しているが、昨今確信犯的は「詐欺」まがいの未払いの横行が問題となっており、こういった事例には役には立たない。
# 社会保障カードの効果
平成23年度中を目標に導入が計画されている社会保障カードを用いたオンラインによる被保険者視覚情報確認によって資格喪失や資格過誤といった要因はかなり解決できるが、それにしても受診日毎にカードの確認が必要であり、もし再診時の不持参といったケースにどう対応するかは難しい問題である。
# 未収金と診療応召義務
厚生労働省では「医療費の不払いがあっても直ちにこれを理由として診療を拒むことはできない」という従来の見解を継続している。
# 今後の対応
保険者の回収についての協力や保険者聴取の実施の前提として、医療機関においては、従来のような文書催告(内容証明郵便)に留まらず、踏み込んだ回収努力を行うことが必要である。こういった努力にもかかわらず回収困難な患者がいる場合には、保険者に情報提供を行って、正式な保険者徴収の依頼をうけていない段階においても、保険者は電話、文書による催告などのできる範囲で協力することも検討課題である。
そして、今後の保険者徴収の運用においては「医療機関が訪問を行うなどの充分な回収努力を行う」「回収対象額が一定額以上であること」「対象者を著しく悪質な者に限ること」などの検討が必要である。
■ 結局、医療機関にさらなる努力を求めるだけで、なんら効果的なシステム変更の提言があるとは言えず、時代遅れの精神主義と言わざるを得ない。
★ 080704 禁煙の成功率と遺伝子
米国立薬物乱用研究所の研究グループによると、禁煙の成功率と「複数の遺伝的変異」の関連が特定。単独で関係する遺伝子は無いそうだが。
★ 080702 青本の厚さ
平成14年4月版:811頁
平成16年4月版:859頁
平成18年4月版:851頁
平成20年4月版:951頁
このように、もともと青本は厚いもの、持ってはいるがまともに青本を読んだことが無い人も多いでしょう。私も、点数改正時に配布される白本は読むものの、青本をまともに読んだことは無く、たまに調べる程度である。それにしても、今回の改正で100頁も厚みが増えたが、何が増えたんだろう?調べる気も起こらないが。
★ 080702 個人情報の流出
JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)の報告によると、2007年度の情報流出調査で、原因としては「紙媒体:40.4%」「Internet:15.4%」「USBメモリ等:12.5%」などがあげられ、特にUSBメモリによる流出が前年よりも8.5%増加しているとのこと。
http://www.jnsa.org/result/2007/pol/incident/index.html
なお、個人情報の流出数としてはUSBメモリ等によるものが一番多いようだ。
先日も仙台の病院の歯科でUSBメモリを原因とした流出事例があったようだし、充分に気をつけなければなりません。
★ 080701 歯科医療情報の紛失
仙台市の病院の歯科で、歯科衛生士が患者情報管理のために使っていたUSBメモリーを紛失するという事件がありました。パスワードの設定も無し、外部記録媒体への個人情報の保存に制限無しとはお粗末。
★ 080625 心臓の感染症予防には歯みがきが大事
(米)米カロライナメディカルセンター: 歯みがき時にも心臓の感染症の原因菌が血管内に入り、心臓の感染症の原因となる可能性がある。菌血症の発生率は、歯みがき時(23%)、抜歯後(抗生剤使用時33%、抗生剤未使用時60%)。だから、歯みがきをしない方が良いという結論では無い。口腔内のケアをおろそかにすると、口腔内の疾患は増加、且つ、悪化し、これによって菌血症になる可能性が高くなるので、普段からの口腔ケアが大事だということね。
★ 080624 健全な老後には健全な睡眠が必要
(米)睡眠専門家協会: 日中の居眠りが少ないことと、不眠への不満が少ないことが最も深く老後の健康に関連している。高齢者の多くが充分な睡眠をとっておらず、眠りも浅い。年寄りは朝が早いと言われるが、必ずしもそれは望ましいものとは言えない。
★ 080623 タミフルの中枢神経への影響
厚生労働省安全対策調査会の作業部会: タミフルの中枢神経への影響は確認されなかった。もっとも確認されなかったから安全とは言えないのだが。
★ 080623 平成19年度社会保険統計
レセプト1件当たりの点数は前年比+6.7%。実日数1日当たりの点数は前年比+4.4%。1件あたりの実日数は2.21日で前年比+2.3%。
また10年前のデータと比較して、レセプト1件あたりの点数は-16.2%。特に処置料は-23.2%、補綴料は-22.6%と減少幅が大きい。
なお、問題はレセプト1件当たりの実日数で、10年前の平成9年には2.68だったものが平成19年には2.21と-17.5%となっていることである。診療総点数の減少には、歯科医の過剰に伴う件数の減少が大きく影響していることは想像の範囲である。しかし、件数が減少すると相対的にレセプト1件当たりの実日数が増えたり、また実日数1日当たりの点数が増加していわゆる過剰診療的な数値データが出ることが多い。しかし、その実日数1日当たりの点数は596.9点から606.8点と9.9点(+1.7%)と増加量はわずかである。この9.9点の差も金パラの価格変動を考慮するとほとんど0に近いのではないだろうか。
実日数の減少の要因として一番考えられるのは疾病の軽症かであるがどうだろう?
詳細データ > http://office.dscyoffice.net/public/data/toukei01.htm
★ 080621 産業廃棄物管理票交付等状況報告書
今年も4月に、毎度の事ながら行政の担当部署から「特別管理産業廃棄物処理実績報告書」の提出の通知が来たので記載してとっくに出していた。これで一仕事終了と思っていたら、数日前に歯科医師会から「産業廃棄物管理票交付等状況報告書」を提出しろという連絡が。
この報告書は数年前まで提出していたものだが、その後提出が不要となっていたものだ。一応担当行政部署に電話をしてみたら、今年から法改正でまた提出が必要になったとのこと。まぁ、それはそれでいいが、4月に「特別管理産業廃棄物処理実績報告書」の通知と用紙を送付するときに一筆書いてくれればいいのになぁと思う次第である。だいたい、法律の改正にイチイチ目を光らせているわけではないので、もう少し行政の周知徹底努力の向上に期待したい。
と言うことですから、みなさんも忘れないで出して下さい。期限は6月30日ですよ。
★ 080618 アメリカの歯科医療費
アメリカにおける、2006年度の歯科医療費は928億ドル(11 兆1,360
億円)とのこと。またアメリカ人の約57%が歯科民間保険に加入しているとのことである。逆に言えば40%以上が無保険ということになる。
★ 080616 ヒアルロン酸の5倍
北陸先端科学技術大学院大の研究チームが、ヒアルロン酸の5倍の吸水性を持つ物質を発見。これは淡水に生える藻の「スイゼンジノリ」に含まれるもので、これ1gで5〜6リットルの吸水性があるそうです。
★ 080614 医療機関への連絡方法
富山県の保険医協会が「厚生労働省通知など重要な通知や連絡について、医療機関への連絡法を再検討することなどを求める要望書」を提出。こういった連絡は歯科医師会を通じて配信されるが、概して遅い。おまけに歯科医師会にはいっていない人もいるわけだからこのままで良いわけがない。例えば、保健所から安全情報などの連絡が来たことなど無いんじゃないかなぁ。税務や労働の情報は結構郵送で送られてくるが、これは配信先が不特定多数であることが要因なんだろうね。それに引き替え医療情報の配信先は医療機関。医師会や歯科医師会に丸投げが一番楽なんでしょう。
★ 080613 点滴の作り置き
点滴の作り置きで脚光を浴びた三重県の整形外科医院。
朝6:30から夜の11:00過ぎまで診療し、まるで野戦病院だとか、家の風呂もないとかインタビューで答えていたが、1日に診る患者は300名、点滴をする患者が100名とはすさまじい数字だ。かりに、上記の時間で300名の患者をみると、1時間に18名、3分に1名といった所でしょうか。また違う視点から見ると、1名の患者のカルテを書くのに1分とすれば1日のうちの5時間をカルテかきに費やしていることになる。また16時間で100名の点滴をするとすれば、1名90分の点滴時間として、約10回転。つまり、常時10のベッドに患者を寝かせて同時に点滴を行っていることになる。まさにすさまじい数字だ。
★ 080611 初・再診料の割合
厚生労働省が6月4日の中央社会保険医療協議会に提出した資料によると、医科の点数における初・再診料の割合は無床診療所(23.3%)、多い方から皮膚科(42.4%)、耳鼻咽喉科(34.5%)、整形外科(31.5%)、小児科(27.6%)。ちなみに内科(20.2%)、外科(25.2%)であった。それに対して歯科は約11.7%(平成18年統計)であるから、如何に初・再診料の割合が低いということが判る。そもそも、医科の診療所の診療内容は診断・検査・簡単な処置が中心であり、複雑な処置などは病院の範疇となるのだろう。実際同じ医科でも有床診療所では、耳鼻咽喉科(28.9%)、皮膚科(26.6%)、小児科(26.1%)、整形外科(22.7%)となっており、有床診療所全体では16.1%と約7%低下している。
では、歯科において初・再診料の割合が低いことがどの様な結果を招いているかということになるが、それは収支差額の低下に他ならない。なぜなら、補綴をはじめとした処置関連の診療内容が多いことによって、「原価率の上昇」「単位時間あたりの診療人数の低下」が大きく影響しているからである。
★ 080610 疼痛性障害
ある報道記事にあった例だが、「ある人が大の巨人ファンで、巨人が負けると翌日歯が痛くなる」。それに対して専門家は「ストレスで歯の痛みがおきることがある。これは疼痛性障害と言い、ストレスがたまると痛みを和らげる神経の作用がうまく働かなくなり、結果として痛みが増幅されて感じる。」との見解を出している。それに準じた内容だが、ストレスで夜間歯ぎしりなどをしていると、朝になると歯や顎の痛み」としてあらわれることがある。
歯ぎしりは無意識におきる筋肉の緊張で、意識して物を咬むときの何倍もの力が働くと言われています。たとえて言うならば「火事場のバカ力」ですね。これは普段は20kgくらいしかもてない人が、火事のようなパニック状態の時には、「タンスを抱えて逃げた」とか「子供二人抱えて逃げた」とかの逸話があるのと同じです。しかし、仮に一時、タンスを抱えて逃げることが出来てもただではすみませんね。たぶん、次の日には筋肉痛をはじめとした症状が出るであろうことは想像できますね。また、歯ぎしりはたとえて言うと、車のタイヤをホイールスピンさせて走らせるようなもので、このような走りをすれば通常数万Km保つはずのタイヤが1万Kmも保たなかったり、タイヤが変磨耗したり色々な障害がでますね。口腔内でも同じです。歯ぎしりの度が過ぎると歯が異常に磨耗したり、痛みが出たりするのです。
このように、特にむし歯などが無くても、ある意味原因不明の痛みが出るケースは多々あります。このような症状をきちんと診断するためには患者さんがどれだけの情報を歯科医師に与えてくれるかによるんですよ。
そういった患者さん、うちにも沢山見受けられます。
# 毎年、花粉症の時期になると右上の奥歯が痛いと来院する女子高生。
# 子供の受験のストレスが原因で歯が痛いと訴える人。
# 山形に転勤してきてから歯の痛みが時々出るという人(これが本当の適応障害か?)
# お舅さんと同居するようになってから歯の痛みが繰り返すという人。
こういった患者さんが来ると、まるで神経科医になったようで、、、いるんですねぇこういう方が沢山。
★ 080606 後期高齢者のアンケート
自民党が全国の都道府県と市町村の首長に行ったアンケート調査によると、8割を越える自治体で「後期高齢者医療制度」について賛成を表明。先日のガソリン税の暫定税率の復活でも、全国47都道府県の首長のほとんどが復活に賛成したように、「自分たちにとってメリットがあることに賛成を唱える」のは当たり前で、今回の後期高齢者医療制度は財政的に組合健保や共済組合が市町村国保や政府管掌健保を支援する仕組みなので賛成するのは当たり前で、このようなアンケートは無意味なのである。
しかし、視点をかえればいままでの健康保険の仕組みは、加入者の年齢層が高い保険者と低い保険者では財政的に大きな差があったのも事実で、それを是正したと思えば当たり前の改正なのかもしれない。
というより、社会保障はこまく区切れば区切るほどおかしくなるので、全国1保険者的に一本化するのが望ましいのですが。
★ 080603 後期高齢者医療に見直し案
6月3日に、与党は後期高齢者医療の見直し案の合意をした。
以下は合意内容の概要
(1) 年収が基礎年金以下の人は、保険料の均等割を90%減額。
(2) 年収が208万円以下の人は、保険料の所得割を25〜100%減額。
(3) 保険料を同居の親族の口座からの引き落とし可とする(申請が必要)。
(4) 中医協に後期高齢者終末期相談支援料の廃止を含めた見直しを要請
(3)はやはり徴収しやすい口座引き落としに固執しているようですね。
(4)は改定半ばでの再改定は難しくないんでしょうか?つまり、この点数の算定を前提として保険点数の総枠を決めていたはずですから、単に廃止しただけでは済まないと思うんですが。
★ 080602 レセプトのオンライン請求
富士通が小規模医療機関向けにVPN接続を利用したレセプトのオンライン請求の「FENICSメディカル・グループネットサービス」を開始。これがUSBキーや専用ルータを使用しセキュリティを確保し、レセプト情報を富士通のデータセンターを経由して支払基金などに送信するものである。
問題はコストであるが、パソコン1台で利用する場合はUSBキータイプで初期導入費用が3000円、月額利用料が1800円。複数のパソコンで使用する場合の初期費用は5000円、月額利用料は5500円とのこと。ただし、USBキーの初期費用は別途で約14,000円、ルータは98,000とのことである。
★ 080602 日豊線のオーバーラン
5月29日の夕方、鹿児島県の日豊線で列車がホームを260m行き過ぎて止まったという事例があった。その原因は?と調べてみたら、なんと運転士が歯痛でブレーキ操作を誤ったということらしい。
歯痛で神経が散漫になると、こういうこともあるでしょう。鉄道だけでなく、バスやタクシー、トラックはもとより、自家用車の運転手さんも気をつけましょう。歯の治療はお早めに。
★ 080602 医療機関の未収金回収
昨夜のNTV系の「真相バン記者」で、医療機関の未収金についてのレポートがあった。最近は学校の給食費の未払いなど、経済的理由ではなくモラルの欠如による未払いが増えているのが問題となっているが、医療費の上でも同じようである。昨夜のレポートでも、民事訴訟にて医療費の請求を行う病院が報告されていたが、保険一部負担金についてはそういったことをする前に保険者への請求という道も残されている。もっとも、これは保険一部負担金だけで、分娩費などを始めとした私費診療では不可能ですけどね。
★ 080531 パソコン入院中
現在、うちのパソコンのうちの一台が長野県内の病院に入院中です。
昨日、日通の救急車(?)に運ばれて出かけました。通常は1日の入院で済むそうなんですが、なんせ高速をとばしても8時間くらいかかるようなので、往復の搬送時間のほうが問題のようです。でもバックアップのパソコンで業務には支障は無いので来週中に退院できればOKです。
そもそも、今回体調不良を起こしたのはGWのさなか。リカバリーディスクによる再Installでも回復せず、ハードの障害の可能性もあったため、バックアップのPCを利用しながら急遽BTOのパソコンを注文。7日に新しいパソコンをセットアップして業務開始。なんたって、院長室の基幹パソコンなので、これが動作しないと会計帳簿を始めとした基幹業務に支障がでるんですが、幸いにバックアップシステムを用意しているので支障無し。
少し落ち着いたところで、障害のおきたパソコンの診断と修理。HDDの交換とか色々試してみたんですが回復せず。しょうがないのでメーカーのメールサポートにメールして指示の通りに試してみたがそれでもだめ。そこで、結局入院とあいなった次第です。
中には修理をしないで買い換えた方が良いという人もいますが、このパソコンのOSはWindowsXP
Rro。
WindowsXPは来月で販売中止になりその後手に入らなくなります。うちで使用しているレセコンの動作条件はWindowsXP。したがって、できればWindowsXP機を温存しておきたいということなんですね。
入院中のパソコンが退院してきたら、それをネット専用のパソコンに転用して現在ネット専用に使用しているWindows
Vista機は自宅用にしようかと思っています。なんたって自宅用のノートパソコンはWindowsXPですが、CPUはPen3
450MHZ、メモリ192MB、勤続8年半というロートルです。でもこんなパソコンでも当時は268,000円もしたんですよ。それでメディアはCD-ROMのみ、USBは1.1、モニタは12.1インチですからねぇ。ずいぶんパソコンも安くなったものです。
★ 080530 貴金属価格の下落
総合的に商品市場の下落が続いている。これは原油を始めとした商品市場のピークアウト懸念で、集まっていた資金が上昇を続ける株式市場に移動しているのではないかと言われ、またアメリカの商品先物取引委員会が商品取引の監視強化を始めるとの話から投機資金が逃げ出しているのだろう。従って、原油だけではなく貴金属や食物など広範囲の商品価格が下落に転じ、これは結構続くのかもしれない。
★ 080530 活動量と健康
米医師会誌に掲載されていた内容に、「健康な男性が日常の活動を減らすと、血液中のインシュリンが上昇、糖尿病や心疾患のリスクが高まり不健康状態になる。」というのがあるそうだ。
これは活動量が減少して2週間程度の短期間であらわれるらしい。例えば、交通事故で足を骨折して入院しベッド上で2週間寝たきりになれば、代謝の変化により慢性疾患や若年死に繋がるということになる。逆に言えば活動量を増やせば健康度はUPするということになり、俗に言う「1日1万歩」という目安ができたのだが、なんでも5000歩以上であれば十分な効果があるらしい。
しかし活動量とは歩くだけ?以前読んだ本に以下のような内容があった。「アメリカの裕福層はメイドを雇い、結果的に運動量が減少してジョギングやフィットネスクラブにお金を投じている。しかし、女性は家事労働、男性は自分で洗車でもすれば活動量は確保されジョギングやフィットネスクラブなど不必要」というものである。
私も、普段はGSで洗車(いつもは撥水コート洗車)をして貰うが、たまに自分で洗車をすることがある。水洗いしてワックスがけ。全体で1時間から1時間半くらいだろうか。夏場など猛烈に汗をかいてヘトヘトになる。これもりっぱな活動だ。
★ 080528 ツムラは?
なんでも今回の四川大地震の影響で、日本で使用する漢方薬の原料が不足して価格が急騰するという見方がある。そもそも漢方薬の国内自給率は2割弱で8割は中国からの輸入。ところが例の餃子事件のあおりで輸入時の検査の影響や中国の経済成長が漢方薬の原料の値上がりを招いている。それに加えて今回の地震。四川省は漢方薬の原料となる生薬の産地だそうだから大変。量は減るし値段は上がるし、さぁ大変。他の産業なら原材料費の高騰を値上げで切り抜けるという方法もあるが、保険薬の薬価改定は2年に1回。それも先月改定されたばかりだ。とすれば漢方薬の会社の収益は悪化して株価下落???
なのかなぁ?????漢方薬といえばツムラだ!今日は昨日比+0.8%か。おまけに先週は高騰か。市場は私の読みと逆に読んでいるようですね。まぁ、株は相場に聞けといいますから手を出さないほうが良いかな。
★ 080527: 歯周病と全身疾患
ドミニク・ミショー博士(インペリアル・カレッジ・ロンドン): 歯周病歴のある男性の調査で、「周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大と大きな関連性があった」とのこと。
★ 080527 個人情報の漏洩
サイボウズ・メディアアンドテクノロジーの「日本情報漏えい年鑑2008」によると、2005〜2007年の3年間で発生した個人情報漏洩で組織内部の要因に起因したものが全体の7割を占め、外部からの攻撃に起因したものは3割にすぎず、いかに組織内部の対応が重要かが証明されている。
ところで情報流出で話題になるファイル共有ソフトであるが、これが原因とする割合は全体の3割とか。なおこの集計は「企業(70%)や官公庁(20%)等による個人情報」だけで、個人の漏洩は含まれていないそうだ。
ところでこれらの情報漏洩の規模であるが、なんと1位の大日本印刷(07/03/13)の事例では800万人を越し、9位には高知医療センター(06/10/31)26万人
、10位には徳島大学病院(07/09/18)23万人と医療機関がはいっている。
今後レセプトのオンライン請求が普及すればこういった個人医療情報の漏洩も大きな問題になりかねない。従って導入においては十分なセキュリティ対策が必要なのだがこれらは我々個人のレベルで対処可能なことではないので専門家の今後の対応に期待するしかない。
★ 080526 産業別給与
厚生労働省が発表した3月の毎月勤労統計調査(確報)から
(1) 全産業の平均給与: 28万5974円
(2) 電気・ガス業: 46万5307円(全業種で一番高い)
(3) 飲食店・宿泊業: 14万6890円(全業種で一番低いい)
(4) 医療・福祉: 27万4525円(この数字は、業種別で見ると下位の方)
なお、不動産、金融・保険、運輸等は前年同月比でマイナス。医療・福祉は前年同月比+1.4%、全産業では+1.5%であった。
★ 080526 最新月間視聴率ランキング
ネットトレィテイングス社のInternetの最新月間視聴率ランキング(2008年3月)を見ると、家庭のパソコンからのアクセスは圧倒的にyahooが多いようだ。利用者数は約4,265万人。総利用時間は8,297,819千分。2位のGoogleが利用者数では約半分、総利用時間では14分の1だからダントツの一位だ。
ところで同社の調査によると、日本のユーザーのInternetの総利用時間は前年同月比で+18%であるが、ページビューは約3%減っているとのこと。一般にネットサイトの広告料はページビューにリンクすると言われているが、このままでは各社の広告料減少につながるのではないだろうか?
ところで、総利用時間が増加してページビューが減少しているのは個人のInternetの利用法が変化しているせいだろう。つまり以前はネットサーフィンと言われ、多くのサイトをリンクをたどって閲覧するのが体勢だったが、最近はブログやSNSのようにアクティブな参加にシフトしている。ブログは自分で記事を書くわけだからページへの滞在時間は必然的に長くなるわけだ。
★ 080526 器具類等の完全消毒・滅菌
ある歯科医院の広告を見ていたら、「器具類等の完全消毒・滅菌」という文字が。
これって、ある意味当たり前のことではないのだろうか?
まぁ、それぞれの歯科医院によって「消毒レベル」に差があるのは周知の事実だが、わざわざこういった表現を広告に出すと言うことは、うらでは「他の歯科医院はちゃんと消毒してないんですよ」と言っているに等しいですね。
おりしも島根県の医療機関で採血用の注射針を取り替えずに複数の患者に使用して問題となっている。現在、因果関係は不明だが対象患者の追跡検査で肝炎ウィルスの感染が確認されているから問題だ。「自動的に針が交換されると思っていた」「業者から複数の患者に使用して良いと言われた」などの話が出ているが、注射器に大きく「複数患者に使用禁止」と記載されていることから、????と思わざるを得ない。大阪の有名料亭で前のお客の手をつけなかった料理を他の患者に出したと言って問題となった。後にその料亭は地域の飲食店組合?を除名になったが、はたして本件の医療機関は医師会から除名になることなどあるのだろうか?少なくとも歯科医師会では無いだろう。不祥事には過失と故意があるから必ずしも除名が妥当かはわからないが、医療界の甘さはいつまで経っても直らないようだ。
★ 080523 治療時の説明義務の範囲
麻酔時の説明義務違反(広島高裁 昭和52年4月13日)
医師と患者との間に診療契約が存する場合でも、患者に特別の危険を伴う診療行為については、応急の場合その他特段の事情ある場合を除き原則として個別の承諾を必要とし、その承諾を得るについては患者が右診療行為に伴う危険を認識し又は当然認識すべき場合を除いては、これに先立ち医師がその説明を与えることを要し、右説明を欠く承諾は、有効な承諾とはいえず、かかる承諾のもとになされた診療行為により患者の生命身体を害したときは不法行為が成立する。
治療計画を立てて事前に包括的な治療の説明をし、その際に麻酔に関しても説明承諾を確認しても、麻酔を行う都度説明と同意が必要ということでしょうか?医科と違って麻酔行為の頻度が高いだけに、その都度と言われるとなかなか難しいですね。
★ 080521 黄昏薬学部?
先日の報道記事によると、今年の春の受験で全国の薬学部の約3割が定員割れとのこと。全体の数字としては13,414人の定員に対して入学者は13,260人で充足率は100%に近いのだが、中には200人の定員に対して55人の入学者しか確保できなかった所もあり、受験生の志望が偏在しているのかなぁ?
そもそも、薬学部は薬の院外処方箋の推進により一時的に薬剤師の需給バランスが崩れそれを補うために新設薬学部が増加したという結果である。若者人口が激減している現在、6年生で学費も高い薬学部の人気がしぼんでいくのは致し方ないのであろうが、かつての歯学部のその後に学んでいないということなんでしょうねぇ。
もっとも歯科医と違って薬剤師は製薬会社や行政への就職という道があるが、日本の保険医療制度下で薬価が限りなく引き下げられて、国内での新薬開発が採算にのりにくくなっているおり、外資系の製薬会社の研究機関が日本から撤退しているなどという話も聞く。日本は資源の無い国ですから、知恵にはそれなりの投資をしなければなりたたないのですが、知恵を育てる原資を「乾いた雑巾を絞る」がごとく削減するのはいかがなものでしょう?
でも製薬会社の給料って結構高いんですよねぇ。私、受験の時一応国立大学の薬学部を受けて合格しているんですが、薬学部に入って製薬会社にでも勤めていればよかったなぁ、と思うこの頃です(^_^;)
おりしも、うちの受付をしているスタッフの長女が現在高校三年生で来年受験。医療関係を希望と言うことなので、「薬学部はどう?」って言ったら、「薬学部は6年でしんどいし、学費も2000万円かかるし、大体高校でも薬学部への進学は勧めていない」ということらしい。これでは薬学部は黄昏ですねぇ。
★ 080517 後期高齢者医療制度への支援金
今まで各保険から旧老人保健への拠出金(支援金)は加入していた老人の医療費に応じた金額に基づいていた。しかし、後期高齢者医療制度においては各医療保険との二重加入を解消して単独加入制度となった。従って、後期高齢者医療制度への拠出金は各医療保険に加入している74再以下の加入者にに基づいて決められることになった。その結果老人の割合が多かった国保や政府管掌社保では拠出金が減額されるが、若い人の多い組合健保や共済組合などでは拠出金が増加することとなった。
これをもって不公平と感じるかは別として、そもそも保険の単位はなるべく広範囲であるのが望ましく、「国保」「政府管掌健保」「組合健保や共済組合」というように、加入者が固まる単位の区別そのものの見直しを検討する必要があるのではないだろうか。
おりしも、16日に野党の政策協議で後期高齢者医療制度に変わる医療制度を作るのは時間的な余裕がないので、前の老人医療制度に戻す方針で一致したようだが、うがった見方をすれば老人のことを考えているというより、野党の支援団体の労働組合(ひいては健保組合)や共済組合の利益を考えての方策ではないの?と思わざるを得ない。
まぁ、それが考えすぎではあろうが。
★ 080514 ビスフェノールAの危険性
昨日の厚生労働省の研究班の発表によると、ビスフェノールAは乳幼児に対しては現在の安全基準よりも少ない量でも生殖機能を乱す可能性があるとのことであり、安全基準の見直しが必要と言われている。
ビスフェノールAはコンポジットレジンのBIS・GMAといわれるモノマーの成分で、数年前のデータだが我が国で使用される約20点のコンポジットレジンのうち16品目のモノマーに単独又は他の物と複合の形で使われているが、光あるいは化学重合硬化するので口の中では容易に溶出する物ではないとされていた。ただし当時の一部報道機関の報道においては、水中での溶出は認められなかったが、唾液中での溶出が認められたので、危険性の有無を含めて注意する必要がある。
昨今、審美というトレンドにより前歯部はもとより臼歯部でもレジンを使用した治療を行うことが多く、それは乳歯でも同様である。つまり、乳幼児の治療でも使われるということで、ビスフェノールAが唾液中に溶解するかという研究結果を踏まえての議論になるが、充分に注意をしなければならないのであろうか?
★ 080514 5分間ルール
今年の点数改正だが、以下でいわゆる「5分間ルール」というのが導入されて問題となっている。これは診療時の外来管理加算算定に際して、「説明に5分以上かける」というのが算定要件となっているからである。しかし、内容は違えども歯科では以前からこんなのありますって。おまけに文書の交付の義務もプラスしてね。厚生労働省では、「丁寧に診てもらうため」と理由付けをしているが結局医療費削減が目的でしょ?って結論しかでませんねぇ。
★ 080514 幽霊が出た
今朝、院長室に幽霊がでました。
朝出勤して、院長室の机の上に設置してあるNet専用のPCの電源をONにした。そうしたら、1m相対しておいてあるPCラック上の機器の電源が自動的にONに。
そもそも、Net専用のPCとPCラック上の機器は電源経路も別途で且つ、PCラック上の機器の電源は毎日コンセントレベルでOFFにして帰っている。しかし、PDA(Casioのカシオペア)はバッテリー駆動なので理論的には主電源をONにしなくても起動するが、もう一つUSBに接続しているPCカードリーダはUSBハブからのバスパワーなので、ハブの電源が入っていない状態で作動するわけは無いのだが、言うまでもなくこのハブの電源はいまだにOFFだったのである。
いままでこのようなことは無かったと記憶しているが、それにしても不思議な話である。パソコンの幽霊でも出たんかいな??
★ 080509 歯科医療事故実態調査
080327: 日歯歯科医療安全対策委員会: 歯科医療安全ネットワーク事業 第1回報告書によると、
報告のあった歯科診療所の医療事故や医事紛争は160件。
医療事故(71.2%)、医事紛争(26.9%)
患者構成: 男(40.0%)、女(60.0%)
医療事故発生比率(行為別)
(1)補綴(29.5%)、(2)保存(22.5%)、(3)口腔外科(17.3%)、(4)麻酔(8.1%)(5)インプラント(6.9%)
医療事故発生比率(原因別)
(1)診療結果への不満(3.2%)、(2)誤飲・誤嚥(11.5%)、(3)機械・器具による損傷等(10.9%)
医療事故発生比率(過失別)
(1)手技ミス(26.2%)、不注意(22.0%)、インフォームドコンセントの不備(9.8%)
★ 080502 米軍基地内での医療行為
米軍の基地内で日本人の歯科スタッフが診療放射線技師の免許が無いのにX線撮影をしたとして問題化しているが、治外法権の米軍の基地内でも日本人スタッフには日本の法律が適用されるそうなのである。
しかし、米軍では昨年の10月29日に「日本人従スタッフがX線撮影業務を行うことは適切であり法律上の問題もない」と通達をだしているそうで、今後日本政府と協議を行うとされている?
う〜ん、どっちが本当?
★ 080428 市町村毎の平均寿命
4月24日に、厚生労働省から2005年現在の全国市区町村別の平均寿命が出された。
1位: 男:横浜市青葉区(81.7歳)・女:沖縄県北中城(89.3歳)
最下位: 男:大阪市西成区(73.1歳)・女:東京都奥多摩町(82.8歳)
厚生労働省の分析によると、成人病の少ない沖縄県や自殺や事故の少ない首都圏が上位に来ているそうだ。
たしかに平均寿命の下位を見ると、男性では青森県の市町村が多く、東北は自殺率が高いので有名である。
★ 080428 歯の数減ると医療費アップ
北海道国保連合会: 2007年5月分の103,418件のレセプトを調査したところ、20本以上歯がある人に対して、4本以下の人では歯科以外の医療費が1.6倍も高い。また、歯が無くなっていても入れ歯などを入れている人よりも、入れていない人の方が1.12倍。
昨年も香川県で同様な調査結果が出されているので以下に記載する。
2007年10月22日 香川県歯科医師会: 歯が4本以下しか残っていない老人は、20本以上残っている人よりも年間平均で25万円以上医療費を多く使っている。また、歯周病のあるなしでも医療費に約78000円の差が生じ、歯周病がある人は全身の健康にも影響を与えているものと推察される。
★ 080425 保険医取消の処分取り消し訴訟
兵庫県内の眼科医が不正請求を理由として保険医取り消し処分を受け、その処分の取り消し訴訟の判決が4月22日に神戸地裁であった。その判決内容は「処分の取り消し」。判断の要旨として、「悪質性は高いとはいえない。同事務局の裁量権の乱用があった」とのこと。
また、「不正請求は架空請求に比べ悪質性は相当低く、無診療投薬も強い非難に値するほど悪質ではない」とし、「患者の便宜のために自ら支出をすることさえあった医師に対する処分としてはあまりに酷」と指摘。
もともと処分の理由とされたのは、
(1) 診察をせずに患者に薬剤を処方した。
(2) 監査前に医師が診療録を加筆し、監査妨害をした。
(2)はともかくとして、(1)は様々な問題が提起されます。初診時は論外ですが、再診時にはよくある話です。私も、年老いた母親の薬だけを貰いに近所の眼科に行くこともたまにあります。こういった事例について、保険医取消までする必要があるのか、私も疑問に思います。まぁ、それ以外にも保険医取消処分に値する原因があれば別ですが。この辺は判決文が手に入ったらよく検討してみましょう。
★ 080423 社会保険事務局は全国9地区に再編
これによって、今まで保険の疑義解釈や指導・監査などは県毎のローカルルールが存在していたが、今後は地域的に包括科され標準化される可能性がある。具体的には、今までA県は集団的個別指導時には集団指導しか行われていないケースが、隣県に合わせて個別指導が行われるといったケースも考えられる。
★ 080423 日本初の飲む禁煙補助薬
ファイザー社のチャンピックスが保険適用の飲む禁煙補助薬として認可。飲む禁煙補助薬は日本初。ただし、この薬剤の使用と自殺衝動の関連性の疑いがあるとされ説明文書に警告が記載されている他、心筋梗塞や不整脈との因果関係も懸念されているとのこと。
現在、歯科医療分野でも治療の一環として、禁煙指導を行っている歯科医院もありますが、歯科では禁煙補助薬の処方は出来ませんので御注意ください。
★ 080422 健保組合の9割が赤字へ
健康保険組合連合会: 2008年度は高齢者医療の負担金がかさむため9割の健保組合が赤字となり、その総額は6000億円に及ぶ見通し。
私は、歯科医師国保に加入していますが、今年から「前期高齢者負担金」「後期高齢者負担金」などが追加徴収されるようになり、事実上保険料の値上げといったところです。
★ 080422 保団連が健康サイトを開設
http://faq.doc-net.or.jp/index.php?app=default&doc=home
全国の保険医で構成される「保団連」が健康サイトを開設しました。なお、現在はPC用のサイトのみですが、携帯用のサイトも準備中のようです。
たとえば「歯科」のカテゴリーを選択して「ホワイトニング」キーワードで検索すると、「3つの相談内容と回答」がHitし、その他に全文検索結果として「4つの相談内容と回答」が表示されます。
なお、専門医に相談(質問)する場合には会員登録が必要のようです。
★ 080421 退職者医療制度の廃止
平成20年4月1日より、65歳以上の退職被保険者は、前期高齢者医療制度適用となるため退職者医療制度は廃止されます。だだし、現行制度からの移行により平成26年度まで65歳未満の退職者を対象として、現行の退職者医療制度を存続する経過措置あり。
★ 080421 花粉症のワクチン
山口大加藤教授等: 花粉症に効果がある「飲むワクチン」を開発。約80%以上で症状改善。
うちの従業員にも花粉症で、この季節になると「グズグズ」になる人がいます。早く商品化されるといいですねぇ。
★ 080418 酒気帯び運転に注意
4月17日に石川県内で歯科医が酒気帯びで運転して、信号待ちしていた車に追突。道交法違反で現行犯逮捕たれたが、もし前に止まっていた車に乗っていた人が怪我をすれば自動車運転過失傷害罪も付与。これらで罰金刑以上の刑が確定すれば医道審議会にかかり歯科医師法上の行政処分の対象となり、場合によっては医業停止もある。車を運転していれば過失で事故というのは誰にもあり得ることだが、くれぐれも酒気帯び運転だけは避けましょう。
★ 080416 保険証は元来から1枚で当たり前
4月15日に行われた、自民党の社会保障制度調査会の勉強会で党内からも後期高齢者医療制度に対する不満や批判が吹き出したとのことであるが、それに対して厚生労働省の担当者は「これまでは保険証と老人医療費受給者証の2枚が受診時に必要だったが、新制度では保険証1枚で済む」などという新制度のメリットを説明したとのこと。
でもそれはメリットでもなんでもないんですよ。今までの「老人保健」制度。これは老人保健法という独立した法の下での医療給付であったのだから、その時点で保険証を含めて老人保健に一本化しておかなかった、ある意味でのシステムの瑕疵にすぎないんじゃないでしょうか。言い換えれば「マッチポンプ」。自分で誤って火をつけて火事をだしておきながら、消火器で火を消したよといっていばれませんよねぇ。
★ 080414 歯科医療と糖尿病
高血糖の方は感染しやすく治りにくい。従って、抜歯後は縫合などの方法でしっかり抜歯窩を閉鎖して止血を行う。また、抗生物質を通常より長めの期間投与するなどの配慮が必要です。また、インスリン注射などにより血糖値を下げている人は、空腹時の治療はさけるのはもとより、術前に血糖値(80〜120mg/dl)や糖化ヘモグロビン(基準値4.3〜5.8%)などにより状態を確認する必要があります。
うちでは血糖値はチェックしますが糖化ヘモグロビンまではチェックしてはいません。ものの本によると、血糖値は変動が激しくあまりあてにはならないが、糖化ヘモグロビンは去1〜2ヶ月間の血糖レベルと相関し、重要な判断基準になるようである。
★ 080408 神経性疼痛
神経性疼痛は直接的な基質変化も見られず、難治性疼痛と位置づけられている。2月に福岡大の美根教授(心身医学)と九州大の井上教授(神経薬理学)等の研究グループが既存の「抗うつ薬」が神経性疼痛に効力があるとの発表を行った。それによると、神経性疼痛は「脊髄にあるミクログリアという細胞の表面で情報伝達にかかわるタンパク質、P2X4が、発症に関与していることを解明」。P2X4の働きを抑える薬として抗うつ薬「パロキセチン」が有効であることを突き止めたとのことである。
★ 080404 社会保障費の圧縮
080402: 町村官房長官の記者会見: 社会保障費圧縮について、「社会保障関連費を前年比対比で2200億減らすということではないということですね。高齢者が増えていく等々の事情から、自然増でいけば1兆円以上増えるのを、2200億減らすんだという点はぜひ、誤解のないように」とか。
これは、社会保障費を減らすのでは無く、伸びを抑えるのであるということを強調したいのであろうが、これはまさに「おばけ煙突」なのである。「おばけ煙突」とは、「実体は一つ」でも「見る方向によって違う実態に見える」ことのたとえだが、この場合政府側から見ると、「社会保障費は増やしていくが、その増やし方を少しおさえたいのよ」ということでしょうが、保障を受ける国民の側から見ると、「社会保障費の増加の主因は高齢者が増えていくからで、その増加の伸びを抑えるということは、一人あたりの社会保障費は減少するということなんでしょ?」となる。
これは、医療現場にたとえて言うとこうなる。
例えば、一人あたりの年間医療費×高齢者数=年間医療費(わかりやすくするため老人の医療費に例える)
社会保障費の伸びを抑えるということは、年間医療費に対する国の支出を抑えるということで、そのためには以下の3つの方法がある。
(1) 保険料をUPする: 後期高齢者医療制度はその一環?
(2) 一部負担金をUPする: 後期高齢者医療制度にもその期待が?
(3) 医療費の引き下げを行う: これは保険点数の引き下げという方法で、いわゆる医療費の単価を引き下げる。
(4) 病気の総量を減らす: これには、「健康の維持」という方法と「老人数の減少」という2つの方法がある。まぁ、可能か不可能かは別としての話だが。
国は保険点数の引き下げという方法で、医療費の削減(増加の抑制)をしてきた。保険点数の引き下げは医療単価の引き下げであるから、一般の企業活動における販売単価の引き下げである。企業活動で販売単価を引き下げても一定の収益を確保するためには、コストの削減、つまり合理化に頼らざるを得ないが、このためにはIT化を始めとする機械化が重要なポイントになる。しかし、実際の医療現場においてはこれと逆の傾向がでている。
@ レセプトのオンライン請求は政府の進めるIT化の目玉のようだが、これは国や保険者側にとってはコスト削減効果があるが、医療機関にとってはどちらかというとコストアップと考えられる。
A 医療現場、特に歯科医療現場は労働集約そのもので、機械化によって合理化するのははなはだ困難なのである。
B 昨今、実労働時間における治療行為自体の時間の割合が減少気味で、その分管理業務やデスクワークが増えている。以前、総合病院の医師をしている中学の同級生に会った時も、「最近、会議ばかり多くて」と言っていたが、それが実態なのである。
つまり、病気の総量は増えても単価が下がっているので、忙しいばかりで収益が確保できないというのが実情だ。
結論: 医療費の削減は結構。しかし、その方法は「国民の健康化」によって実現して欲しいものである。その結果、医療機関の倒産が多発してもそれはそれでしょうがない。それは、医療機関の存在はあくまでも「病気の存在」を前提にした便宜的なもので、「交通事故がなくなれば修理工場が自然淘汰」されるのと同様の事実なのである。
★ 080403 明細領収証の発行義務
平成20年3月7日に近畿病院団体連合会の事務長会で行われた広島国際大医療福祉学部医療経営学科准教授の谷田一久氏の講演の中に注目したい内容がある。
明細書交付の義務化: 「本来、保険者が義務として被保険者に医療の内容を開示するべきもの」
この内容は、かねてから私も度々言っていたことである。現在の医療制度の中で中心的な役割を果たすのが医療機関であることは言うまでも無いが、それにつけ込んで全ての責任と役割を医療機関に押しつけているきらいがある。
そもそも、保険医療は「被保険者」「保険者」「保険医療機関」の三角契約によって成り立っている。これは、たとえば会社と契約した給食業者が会社の社員に給食を供するみたいなものである。この場合、業者は社員に対して「食べた料理の領収証」は出すが、それ以上の明細を出すことは考えられない。そのような内容は、福利厚生の内容として会社が社員(事実上は組合等であることが多いだろうが)に説明するのが筋だろう。
それを、保険医療に当てはめると、「医療機関は保険者との契約で定められた診療を行い、一部負担金という対価受け取りその領収証を発行する」。これが筋で、医療機関は保険者に個々の診療内容の明細(レセプト)を提出しているわけであるから、被保険者は保険者のもとで自分の医療費の請求記録を見れば良いだけなのである。ましてや、今後レセプトのオンライン請求が進み、諸記録がデータベース化されれば、複数の医療機関での個人の受診記録は保険者に集約されるわけであるから、患者はそのデータベースにアクセスして情報を得た方が効率的なのである。
中には、医療費の節約のために患者は自分に行われた医療内容や医療費を知ることが重要といわれることもあるが、例えば一部負担金が発生しない患者の領収証は発行されないのが通例だ。だとすれば、一部負担金の発生しない患者さんには、「医療内容や医療費」を知らせなくても良いというのもおかしな話である。
★ 080402 後期高齢者医療制度 >
長寿医療制度
昨日、福田首相が「周知不足でネーミングもよくない」と桝添厚生労働大臣に通称を「長寿医療制度」とするように指示したんですって。
いくら通称とは言っても、医療関係者にとっては迷惑この上ありません。正式な業務は後期高齢者医療制度で行い、患者さんに説明するときは長寿医療制度と言う用語を使う。言われた患者さんは当然お年寄りですから、なかなか理解できないことも多い。長寿医療制度という用語が今後国民に根付くと以下のようなことがおきる。
(1) 長寿医療制度の保険証を持って来てくださいね。と患者さんに言っても、自宅に帰ればあるのは後期高齢者医療制度の保険証だけで、長寿医療制度の保険証などはどこを探しても無い。
(2) 後期高齢者医療制度の保険証を持って来てくださいね。と患者さんに言っても、患者さんは「自分の加入保険は長寿医療制度」だと思っているから、後期高齢者医療制度なんて言ってもピンとこない。
こういうように変更になった場合、医療界ではよく「読み替え」という言葉が使われる。
読み替えとはたとえばこうだ。
# 国保退職者の保険カード。被保険者、被扶養者、無記載の三種類がある。無記載って何だと思っていたら、「被保険者」と読み替えろだって。そもそも、どうして空欄(無記載)のカードを作ったの?民間なら回収再発行だねぇ。
こういう、ある種理不尽な取り扱いがよくあるのだ。今回は通称を変えるだけなので、保険証(カード)を回収して「長寿医療制度保険証」と変更するわけではないが、実体が1つのものを表す呼称が2つあるというのは、迷惑至極なのである。
★ 080401 昭和薬品化工の買収
東京海上キャピタルが昭和薬品化工を買収へ。現在の昭和薬品化工の親会社は「カロナール」とは初めて知りました。実際は親会社の「カロナール」の株式を取得することで、昭和薬品化工の株主のジャフコと合意したということのようです。カロナールと言えば昭和薬品化工から販売されている「アセトアミノフェン製剤」ですね。うちでもおいていますが。
★ 080401 ネットで健康診断
メタボリックが話題になって以来、健康への意識が高まり、いわゆる健康産業マーケットも多様化しながら拡大しているようだ。その中で、ネットで健康相談を行ったり健康管理を行うサービスも話題をよんでいる。しかし、これを行う場合には医療法上注意が必要なので留意しなければならない。
(1) 診断を伴う行為は医療行為で医療法の範疇である。中でも、Netなどを利用して行う診断は、いわゆる遠隔診療で一定の条件のもとでなければ行うことができない。通常、「初診及び急性期の疾患に対しては、原則として直接の対面診療によること」という面で問題となり得る。
(2) ネットを通じた健康相談は、医師法第20条に基づき、「健康相談」の域にとどまるべきであり、また個別具体的事項について回答することはできない。
参考:
(1) 情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について: 医政発第0331020号 平成15年3月31日
(2) 平成10年度 医療法関係質疑応答集
★ 080325 オンライン請求は当たり前?
色々な報道を見ると、「(請求は)まだ紙が多い」などと、さも「オンライン請求が当たり前」的な表現をしていることが多い。しかし、歯科医においては「オンライン請求のシステム」さえ出来ていない。従って、したくてもできないのが実情である。
そもそも、日本国内における商行為の請求行為でまともにオンライン化されているものなんてどれくらいあるんでしょう?たとえば新聞代や月締めの仕入れの請求書がオンラインで処理されている事業所なんてどれくらいあるだろう?そして、請求書や領収書は様式はおろか大きさもバラバラ。綴じて保存するのも大変。そのくらい統一できません?経団連さん、お願いしますね。
★ 080319 ワゴトニーとは何か?
歯科処置中の失神など。前駆症状(動悸、吐き気、発汗、蒼白)などを伴うことが多い。多くは処置の中断、下肢挙上などで回復するが、徐脈が強く回復しない場合にはアトロピン静脈内注射と補液が必要。
★ 080318: AEDの組織的設置
昨年から埼玉県歯科医師会(約2300ヶ所)で会員に貸与する感じで順次各歯科医院にAEDを設置しているが、このたび北海道の苫小牧歯科医師会(97歯科医院)でAEDを購入して会員に貸与する方法で設置するようです。埼玉県もたしか歯科医師会の創立記念の事業だと思いますが、今回も設立60周年記念事業としてやるようです。
★ 080317: 口腔外バキュームは必要か?
歯科外来診療環境体制加算の導入により、口腔外バキュームの購入を検討している歯科医院もあるように聞く。うちの口腔外バキュームを取り扱った業者によると、「最近口腔外バキュームの引き合いが多い」とのこと。
しかし、「口腔外バキュームの購入を検討しているセンセ」ちょっと、待ってください!
センセのとこでは本当に口腔外バキュームが必要なんでしょうか?必要が無いのに点数のために導入するのはナンセンスですよ。なぜなら、口腔外バキュームは導入しても、使っている歯科医院、使っていない歯科医院に二極化されます。中には、「レジンを削るときしか使わない」だの「ほとんど使っていない」という話も聞くくらいです。おまけに、点数目当てに導入しても、それが使われなければ過剰投資になりかねないということもあります。
では、口腔外バキュームのコスト計算をしてみましょう。
# 口腔外バキュームの