歯科医療における放射線障害に関する件

 

最終更新日 2008/01/12

 

 

 

 

第082回国会 社会労働委員会 第2号 昭和五十二年十月二十五日(火曜日)
 
 (歯科医療における放射線障害に関する件)

 (口唇裂・口蓋裂児の医療に関する件)
 
○委員長(上田哲君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 社会保障制度等に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

○安恒良一君 厚生大臣並びに担当の局長に御質問をしたいと思うんですが、問題は二つあります。
 まず最初に、一つについてやりたいと思うんですが、WHOの委員会がことしの三月に、エックス線などの放射線を医療に無差別に乱用することは、人体にとって原子力産業よりも総体的に危険が大きいとして、放射線の使用を厳重に規制するような要請を各国にいたしたことは大臣御承知のとおりだと思います。もちろん私は、今日の社会におきまして放射線の応用が私たちの社会の中で重要な役割りを果たしていることを否定するものではありません。しかし、同時にその使用を一歩間違えますと、人体に大きい影響を与えて、その結果恐ろしいものになるということもこれまたすでに学説が定説となっているところなのであります。
 そこで私は、まず第一に、本日、日本における歯科における放射線の使用が野放しになっている現状について質問をいたし、厚生省の是正を求めたいと思います。まず第一点は、放射線の人体に与える影響について早期障害と晩期障害、それから潜伏期間の問題等があると思いますが、これについて大臣から御見解を賜りたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) 技術的な事項でございますので、私からお答えさせていただきたいと思います。
 放射線障害は、ただいま安恒委員からお話ございましたように、早期の障害と晩期の障害に分かれるわけでございますが、まず早期の障害といたしましては、たとえば皮膚に発赤ができる、皮膚に炎症が起こる、そういった問題とか、あるいは白血球が減少するとか、そういうふうな問題がございます。また、晩期の障害といたしましては、たとえば白血病が起こってくるとか、そういったいろいろな臓器のがんが起こってまいります。また、そのほか遺伝的な影響も人間ではまだ証明されておりませんけれども、動植物、昆虫等ではいろいろと実験報告がなされております。

○安恒良一君 お答えが一つ落ちてますが、潜伏期間はどういうものでしょうか。

○政府委員(佐分利輝彦君) これも人間につきましては余り的確な資料がないのでございますけれども、広島、長崎原爆被曝の実態から見ますと、たとえば白血病は原子爆弾の放射線に被曝した後五年ぐらいから出始めまして、十年ぐらいがピークになる。その後減少してまいりますが、すでに三十二年たちました現在においても、若干白血病が出ているというような状況でございます。これは晩期障害でございますが、早期の障害につきましては放射線の量によりますけれども、大体数時間から二十四時間ぐらいのうちに出てくるのが普通でございます。

○安恒良一君 時間がありませんから、余りこのことでやりとりしたくないんですが、私がいろいろ学者諸先生から拝見をいたしますと、いま言われましたような発がん、白血病がんであるとか遺伝的影響、それから寿命の短縮ですね、加齢現象、こういうものがあるということを学者諸先生は言われておりますし、潜伏期間というのはいま局長は五年から十年と言われましたが、これもいろいろ学説があると思いますが、長いのでは四十九年ということを言われる学者もおいででございます。大体十年から十五年、こういうふうに、いわゆる晩期障害の場合には潜伏期間があるということで、大変恐ろしいものであるというように私は思うわけです。
 そこで、次の質問になるわけでありますが、どの程度が安全で許容されるのかということになると思うのであります。特にこの場合には職業人ですね、いわゆる放射線を扱う人の場合に、許容量があると思いますが、どの程度が許容量であるのか、ひとつこの点について御説明をお願いをしたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) 職業人は一般的にはICRP――国際放射線防護委員会の勧告に従って各国は規制をいたしておりますが、年間五レムあるいは五レントゲン、また三カ月で三レムあるいは三レントゲンということになっております。しかし、私どもが所管しております医療施設に関しましては、職業人をまた二つに分けておりまして、実際に放射線の診療に従事する職業人につきましては、そのような基準でございますけれども、それ以外の医療機関の職員につきましては、おおむねその三分の一程度に規制をして指導をいたしております。

○安恒良一君 そこでお聞きしたいんですが、私もICRPの年間五千ミリレントゲン・パー・アワー、これが二十年前にこれが決められているということなんですね。そこで、私は質問をしたいことは、この当時にはいろいろな化学的物質での汚染の例が余り考えられなかったと思うのです。ところが、たとえば最近では水銀であるとかカドミウム汚染、これは例として私は申し上げているんですが、そういうことを考えてまいりますと、二十年前に決められたこのような基準でいいのだろうか。いわゆる複合汚染の問題――私が研究しましたところによりますと、複合汚染というのは、たとえばわかりやすい数字で言いますと、三足す三は六ではなくして、三掛ける三は九というふうに、複合汚染の場合には非常に汚染度が高いと、こういうふうに言われているわけであります。そこで、もう二十年前に決められた、しかもその後にいま申し上げたような化学的な物質での汚染がどんどん今日残念なことですが高まっている、こういう場合における、いわゆる私は率直に言ってその程度が低ければ低いほどいいというふうに思うのでありますけれども、安全度合いという点はどうなんでしょうか、重ねてそのことをお聞きします。

○政府委員(佐分利輝彦君) 一般的に申しますと、ただいま安恒委員御指摘のように、ほかの発がん因子等がふえてまいっておりますので、複合汚染というようなことも考えるべきであろうと存じます。ただ、結論から申しますと、安恒先生も御存じのように、本年――一九七七年の新しい一CRPの勧告が出たのでございますが、先ほど申し上げました職業人に対する許容限度年間五レム、三カ月で三レム、こういったものは変わっておりません。

○安恒良一君 まあ変わってないということでありますが、私はこれから先はやりとりになります、時間がありませんから。私はこれは後から指導の中で申し上げますが、やはりICRPのこれはいわば最高のこれが限度だということなんでありますから、そういう点においてパラメルワーカーの安全を保つためにも、指導について御注意をお願いをしたいと思うのです。
 そこで、いま少し今度は日本の実情に戻してお聞きをしたいのですが、次に、歯科においてエックス線の診療の実態についてひとつ、いま一番問題にしたいのは歯科におけるエックス線の使用でありますから、その実態について質問をしたいと思いますが、第一の質問は、歯科診断用のエックス線装置の設備の台数、最近十カ年でどういうふうに設備台数が推移をしているのか、できればデンタル・レントゲンと、この四、五年非常に使用が盛んになってまいりましたパノラマ・レントゲンの台数がどうふえているのか、これが第一点であります
 それから第二点は、支払い基金の請求明細書等から私は推計されると思いますが、診療の実態が歯科においてはどれだけレントゲンが使われているのか、この実態についてこれまた数字を挙げてひとつ説明をしてもらいたい
 それから第三番目は、歯科放射線診療時における被曝線量の測定並びに国民被曝に寄与する歯科撮影総量の推計とその改善に対する研究が、これは日本歯科医科大放射線学会教授の古本先生らによって、昨年の十月の十七日から二十三日、一週間において実態調査が行われて、五十一年度の中間報告がされてると思いますが、そういうものによっての、いま申し上げた、どのようにわが国においては歯科において放射線診察が行われているのかということについて、ひとつ御説明を願いたい。

○政府委員(佐分利輝彦君) まず、第一の御質問の歯科診断用放射線装置の台数でございますが、五十年末の医療施設調査の結果によりますと、四万六千台余り入っております。したがいまして、四十一年末の調査の結果では二万三千台足らずでございましたので、この間に二倍以上にふえております。また、特に御指摘のございましたパノラマ診断装置でございますが、これは約五年前ぐらいから普及し始めたものでございまして、その資料について現在手元に持ち合わせておりませんけれども、現時点においては約三万二千の歯科診療所の三分の一がパノラマ診断装置を保有していると考えております。
 次に、社会保険の診療実態でございますが、これは保険局長からお答えいただくといたしまして、最後の被曝の影響の問題でございますが、これは各研究グループあるいは測定者によって多少データがまちまちでございますけれども、いまの歯科放射線学会の一応の多数説的なことを申し上げますと、一回の検査では大体三百ミリレントゲンから四百ミリレントゲンが普通であろうと考えられております。ただ、問題になっておりますパノラマ撮影の場合には、二千ミリレントゲンから四千ミリレントゲンぐらい、平均いたしまして三千ミリレントゲンぐらいをかけるのではないかと考えております。したがって、こういったものが一体どういうふうに個人に、つまり患者に影響するであろうか。また、そういったことが集まって国民の集団的な立場から見ましてどういう影響を与えるであろうか。また、それをどういうふうに防ぐべきかという問題でございますが、国民の被曝線量に対する寄与率の計算はなかなかむずかしい点がございます。特に、歯科用の放射線診断用照射についてというのは、なかなかむずかしい問題がございますが、大ざっぱに申し上げますと、大体百万人が一レントゲンを浴びますと、白血病の患者が二十人ぐらいふえるんじゃないかと言われておりますけれども、国民の線量にいたしますと、一般医科と歯科と両方合わせまして、現在においてはかなり被曝の減少の措置も講じられてまいりましたので、一人五百ミリレントゲンというふうに考えられますので、ただいま申し上げました一レントゲンの場合の半分ぐらいになってくるんじゃないかと考えております。
 また、改善策でございますが、これはいろんな側面から進めなければならない問題でございまして、まず第一は、歯科用の……

○安恒良一君 委員長、ちょっと。聞いてないことを一生懸命答えよるからさ、先走ることないんだよ、先走ること。聞いてないことを答弁している。質問だけ答えてください。

○委員長(上田哲君) 聞いてないことを答えているそうですから、答弁は質問にだけ答えるようにしてください。

○政府委員(八木哲夫君) 社会保険診療報酬のレセプトの面で、歯科レントゲンの状況でございますけれども、使用フィルムにつきましてこの実態がある程度わかるのじゃないかということで、使用フィルムを見てまいりますと、政府管掌の一カ月分の調査で見てまいりますと、昭和四十一年が約三十万枚でございます。それから四十八年は百十万枚ということで、逐年増加しているわけでございますけれども、昭和四十八年をピークとしまして、以後減少してまいりまして、昭和五十年には約九十万枚ということになっております。
 これは、昭和四十八年が頂点になって、その後減少しているというのは、恐らくパノラマ撮影の普及ということで、フィルムの枚数が減少しているものであろうというふうに考えられます。

○安恒良一君 どうか、もう一遍言っておきますが、聞いたことに正確にお答えを願いたいと思います。余り学があり過ぎるようですから、先走ってどんどん言われても、こちらは学がありませんから、ひとつよろしくお願いします。
 まず、いま言われた問題の中で一つただしておきたいんですが、結局、いま保険局長が言われました支払い基金請求明細書からの実態では、これは歯科の政府管掌だけですね、いま言われた五十年の数字は。ですから、全体という場合には、これを約三倍というふうに考えて間違いないですね、大体約三倍。そうすると、五十年におけるレントゲンの枚数は二百七十三万七千七百十九と、いまあなたが挙げられた数字の約三倍ということになると、そのぐらいの枚数が歯科だけで撮られているということで間違いないですね。これが一つ。
 それから、私が医務局長にお聞きしましたのは、いわゆるそういう被害の問題は後でお聞きしますが、これは文部省が委嘱をして行った調査なんですが、直接これは皆さんに関係のあることですから、その五十一年度の中間報告についてお聞かせを願いたいと、こういうことを聞いたわけですね。五十一年度にすでに中間報告がされているわけです。これは率直に言って、三月時点の予算委員会で楢崎委員が質問をしたときには、文部大臣を初め厚生省、だれも答え得ないままになっています。しかし、その後に発表されていると聞いていますから、いわゆる、その中で私がお聞きをしておきたいのは、国民一人当たりに大体何回ぐらいになっているのか。歯科診療所一週間当たりに、撮影人員が何人で、回数が何回になっているのかと、そういうことを実は聞きたかった。ですから、問題を少ししぼって聞きますが、その三点目についてお答えがなくて、これは云々とあったから、私は御注意申し上げたんですが、その点について、ひとり中間発表がされていますから、当然皆さん方は、これは重要なデータでもありますから、御関心をお持ちだと思いますので、そのことについてひとつお聞かせを願いたい。

○政府委員(八木哲夫君) 第一点の医療保険全体についての数字でございますけれども、先ほど申しましたように、政府管掌が九十万枚ということで、医療保険全体で見ますと、先生御指摘のように、大体三倍ぐらいということでお考えいただいて結構だと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) ただいま五十一年の古本教授の中間報告、手元にございませんので、的確な御回答ができません。至急、資料を取り寄せてお答えしたいと存じますので、できれば、ほかの質問からしていただければと思います。

○安恒良一君 きょう私がこういうことを、いわゆる放射線のやつをやるということは、もうあなたの方の政府委員が来て通告してありますからね。やむを得ませんが、このときは、あらゆることをこれから用意をしてきてください。私は、すでにきのう、きょうは中心にこのことをやりますということは、件名として政府委員の方に御通告してありますから。じゃ、なければやむを得ません。私の方から申し上げましょう。
 それじゃ、私の方であれをしたら、国民一人当たりに大体一・五回、歯科診療所一週間当たりに撮影人員は二十九人。回数は四十三回。これは大きい数字がたくさんありますが、これは読み上げておったら時間がなくなりますから、そういうことに中間報告として歯科診療の場合に出てきています。
 そこで、私が次に質問をしたいんですが、すでに、このことについて、いまあなたは私がもう質問しないのに答えられたんですが、歯科エックス線撮影における患者の被曝の量についてということなんです。これはいまあなたが言われたんですから、もうこれは重ねて質問をいたしませんが、ただ、その場合に、少しあなたの言われた数字と違うんじゃないかと思うのは、一般の場合には大体二百ミリレムから六百ミリレムだと、こういうふうに言われているんですね。
 それから、パノラマの場合、あなたは二千ミリから四千ミリというふうに言われていますが、私がお聞きしますところ、また、いろいろあなたのかつて部下がお書きになっているいわゆる報告書等を見ますと、二千ミリから五千ミリと、こういうふうに、これは厚生省の担当官がお書きになっている文献も拝見をしています。そうすると、パノラマの場合には二千から五千というふうに承っておいていいわけでしょう。あなたは二千から四千と、こう言われましたが、その点はどうなんでしょうか。

○政府委員(佐分利輝彦君) いずれにいたしましても、平均線量は三千ミリレム前後になるわけでございますけれども、これは主として患者さんの体格、骨格等によって量が変わるわけでございますが、私は、二千ミリから四千ミリ程度で平均が三千ミリ程度というように承ってまいりました。

○安恒良一君 まあ、これもここでそれじゃ四千が正しいか、五千が正しいかという議論はまた改めてやることにいたしまして、承ってまいりましたと言われてますが、かつて同じ医務局におられた方が、やはりいわゆる「霞ケ関レポート」の中に、担当専門官としてお書きになっている点がありますから、どうかもう一遍そこのところは医務局長も何でもかんでもお知りになっているわけじゃないと思いますから、よく研究をしておってもらいたい、こう思います。
 そこで次は、患者の問題は率直に言ってそういう状況にある。次はエックス線装置従事者の被曝量について、これは歯科医師、放射線技師、もしくは診療エックス線技師が、いま言ったような日本の現状をずっと克明に解明されたわけですが、そういう中で、いわゆるどの程度の量をあれしてるんだろうかと、こういう点についていまデータは出たわけですから、ひとつその点について、いわゆるパラメルワーカーと言われる人々の被曝の状態についてはどういうふうにお考えか。いまあなたは患者について、いわゆる被曝はこの程度だということについて若干の数字の食い違いはありましたけれども、その点についてお聞かせを願いたい。

○政府委員(佐分利輝彦君) この点につきましても、詳細な資料をただいま手元に持ち合わせておりません。したがいまして、ごく概括的な回答をさせていただきますが、被曝線量につきましては、医療法でも、また放射線障害防止法でも、また労働安全衛生法でも規制をされておりまして、先ほど申し上げたような国際的な基準でございます。で、特例な事故がございましたような場合には、あの基準を超えて被曝をするというようなことがときには起こるわけでございますが、一般の診療につきましては、いろいろ機械の防護もされておりますし、それからその他の防護の措置も講じておりますので、基準の年間五レム、三月で三レムを超える例はきわめて珍しいというように聞いております。

○安恒良一君 どうも、私大変不満に思うんですが、なかなかデータをお持ち合わせがないということで、きょうこういうことを御質問を申し上げるわけですから、次回からはできるだけデータをきちっとそろえてお願いをしたい。
 そこで、私は素人ですから素人なりにちょっとお聞きをしてみたいんですが、原子力船の「むつ」が放射能漏れで大変問題になりましたですね。あのときは、毎時、〇・二ミリレソトゲン・パー・アワーであったというように聞いております。それが世の中では大変な大騒動になったわけなんです。
 そこで、一つお聞きをしたいんですが、デンタル・レントゲンで約三メートルぐらい離れたところで測定をした場合、普通の一般に使われている、どのくらいの量になるんでしょうか。ひとつそれを聞かしていただきたい。

○委員長(上田哲君) 答弁の前に安恒委員に伺いますが、医務局長の答弁中にすでに二点にわたって答弁資料が具備されておりませんが、これは質問通告してあったことですか。

○安恒良一君 質問通告してあります。

○委員長(上田哲君) それは十分に用意してくれないと審議は円満に進まぬのですが、なぜ、その二点にわたってまで、必要データが用意されておらぬのですか。

○政府委員(佐分利輝彦君) 歯科用の放射線障害の防護について御質問があるという通告は受けておりますが、内容の詳細については一切受けておりませんので、このような事態が起こったわけでございます。

○安恒良一君 それは、委員長、私は言っておきますけれども、内容を細かく通告するあれはないと思います。しかし、担当局長としてはそれぐらいのことは全部用意しておかないと、私はそれじゃ担当局長なり、それから場合によれば専門官を用意をされて御出席下さっていますから、まあ一々細かく通告する人もあるやに聞いています。しかし、私はこれからも主たる項目を通告いたしますので、どうかそういう点で御準備をお願いをしておきたい。
 そこで、いま、最後の聞いたことについて答えてください。

○委員長(上田哲君) 私が口を出したので、ちょっと申し上げておきますけれども、安恒委員が言われたような意味の通告ではなくて、これはもうきわめて客観的なデータですから、十分に準備をされないと、せっかくの時間の配分が――きょう委員会開会に先立っての理事会、理事懇談会で時間の配分については非常に細かい議論があった上で、精密な時間配分をしたわけですから、空回りのないようにするためのひとつ双方の御努力をお願いをしておきたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) 原子力船「むつ」の場合は、ただいま御指摘のように、〇・二ミリレントゲン・パー・アワーでございました。ただ、これは常時漏洩してくる線量でございまして、普通のエックス線機器のようにスイッチを切れるというものではないという問題が一つございます。それからもう一つは、職業人以外の一般人の被曝線量の規制はなかなか厳しいわけでございまして、現在のICRPの勧告でも年間五百ミリレムとなっております。それがアメリカでは百七十五ミリレムとか、また原子炉の周辺では五ミリレムとか、そういった厳しい基準が行政指導で適用されております。そういった観点からいろいろとあのような問題が起こったのではないかと思います。

○安恒良一君 いや、私がお聞きしましたのは、そこで毎時〇・二ミリレントゲン・パー・アワーであるということは私も承知しているのですが、私はこの次の論争をするために、いま一般の歯科で使われているデンタル・レントゲンを使った場合に、これ測定をしてみればわかると思いますが、どの程度のいわゆる放射能の影響があるのだろうかということを聞いているわけです。

○政府委員(佐分利輝彦君) これもただいま的確な資料を持っておりませんが、私の記憶では、一・五メートルのところで一照射について――これは普通のデンタル照射でございますが、〇・〇四レム、つまり四十ミリレムということになっておりますので、その倍の三メートルでございますから、十ミリレム程度になるのではないかと考えております。

○安恒良一君 いま言われましたように。実は私もこれは素人ですから、具体的にある所へ行きまして実態調査をやってみたわけです。実は私、三メートル離れたところで、いわゆるどの程度かということを調べましたら、もちろんデンタルの口は向こうに向けてあって、私たちは横の方から測定をしたんですが、大体十ミリレントゲンパワー、これは三メートル離れているんですね。これは正確に測定ができた。これは、私は率直に言うと、片っ方は毎時で、片っ方は瞬間ですから、その比較はできませんが、大変な問題だということがよくわかったわけです。
 そこで、次の点について私はお聞きをしたいんですが、歯科用エックス線装置は、医療法上のいわゆるエックス線装置に該当しまして、医療法施行規則三十条の四、それから昭和三十七年十月の医務局長通達が出ております。これはいま中身を聞きません。時間がありませんし、知っておりますから。そうしますと、この中で、歯科用エックス線を使用する部屋の構造基準は法令で規定されているにもかかわらず、多くの歯科診療所における歯科用エックス線装置の取り扱いが規定どおりに守られているのかどうか、これをひとつまず。
 それから、続いてお聞きしますが、エックス線装置を操作する放射線診療従事者の被曝を防止するための被曝測定のこれまた義務づけが、規則第三十条の十八によって義務づけられておりますが、この測定が十分されているのかどうか。
 続いて規則三十条の二十二に、エックス線装置を設定している室内及び室外における漏れですね、漏洩の放射線量の測定義務づけがされている。この測置が行われているのかどうか
 それから、同じくエックス線装置従事者については、これまた二十四条の診療放射線技師及び診療エックス線技師、いわゆる医師と、いま言った二人の人しかこれは操作をしてはいけないということの規定がございますが、以上の四つのことが現在のわが国の歯科診療の中において守られているのかどうか、こういう点について、まずお聞かせを願いたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) まず、第一の医療法等による放射線防護の規定が歯科診療所でよく守られているかどうかという問題でございますが、先生も御存じのように毎年一遍、医療機関の医療監視を医療法に基づいてやっておりますが、病院の方はやっておりますけれども、診療所の方はやっておりません。したがいまして、的確にお答えする資料がないわけでございます。ただ、いろいろ行政指導は行っているわけでございまして、ただ、パノラマ様の機械等を設けた場合には、強く規制の指導をするようにいたしております。
 また、いわゆる放射線技師等の被曝の測定でございますけれども、これは医療法というよりも労働安全衛生法あるいは放射線障害防止法、こういったものによって規定されておる装置でございますが、診療所の場合、やはりフィルムバッジだとか、ポケット線量計を使って測定をして、その結果を記帳していなければならないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、医療監視が行われておりませんので、的確に把握をしておりません。同様に放射線を照射する部屋の内外の線量の測定が義務づけられているのでございますが、これも後で記帳して記録を残さなければならないわけでございますが、的確に把握をいたしておりません。
 最後に、医師、歯科医師は放射線の照射ができるが、それ以外は診療放射線技師、あるいは診療エックス線技師しか放射できないことになっているけれども、それが守られているかということででございます。これは御指摘のとおりでございまして、ただいま申し上げましたように、診療放射線技師、診療エックス線技師以外は放射線の照射をすることはできないとはっきり診療放射線技師法で定められているわけでございます。で、厚生省といたしましては、そういった技師のいない場合には、歯科医師とか医師が自分でやるんだという強い指導を法に基づいてやっておりますただ、いろいろと便利な機械が出てまいりましたものですから、医師があらかじめ放射線照射量とか、あるいは皮膚からの距離だとか、いろいろなことをセットいたしまして、ただスイッチを押すだけなら、これは看護婦さんにさしてもいいじゃないかという議論が出ていることも事実でございます

○安恒良一君 私は大変不満です、いまの答弁は。そこで、大臣にお聞きをします。
 大臣はお忘れもないと思いますが、ことしの三月の十八日の衆議院の予算委員会において、当時は社会党でありましたところの楢崎さんから質問があって、この問題について、石丸政府委員、大臣との間にやりとりがされています。そして最後に楢崎さんから、こういう状態が、いまや野放しの状態になっているじゃないか。だから医療監視については十分に監視をしてもらいたい。そうして厳重に守れるようにしてもらいたいと、こういうことがやられている。それに対しまして大臣は、医療の監視につきましては、今後ぜいぜい努力をして、きちっと守られるようにやっていきたいと思っておりますと、こう言われている。ですから、恐らく大臣は、国会の公式の場でそう答弁された以上、関係局長以下について、このことをきちっと明示をされたと思う。ところが、いわゆる医務局長は、病院の点はわかっているけれども、私が四つに分けて聞いた、そのことについて実情がどうなっているのか、またどういうふうにしているのかということについて、いわゆるこの個人診療所の分については、状態を十分把握してない。把握してないというのは何ということですか。きちっとやりますと言って、どうしてその後把握する努力をしないのですか。ことしの三月から今月までの間に問題になったのは、病院だけが問題になったのではない。個人の歯科診療所の問題が当時大きくこれは問題になっておって、実態がどうなっているのかということを大臣が答えた以上、それを具体的に実行するために、そういういわゆる調査をされないのですか。抜き打ち調査であるとか、それから、もしくは部分的な調査であるとか、私たちは、自分で歯科にかかっておりますから、よくわかってます、どういう現状か。私たちは自分の生命があれですから。いま私が医務局長に聞いた四つのことについて、実態を把握してない、これでは答弁になりません。そこのところについて、大臣並びに医務局長から考え方を明らかにしてもらいたい。

○政府委員(佐分利輝彦君) まず医療監視でございますが、安恒委員も御存じのように、現在すでに病院は八千三百を数えるに至りました。この医療監視だけで相当な地方自治体としては業務量でございます。そこで、診療所ということになってまいりますと、歯科の診療所も先ほど申しましたように三万二千余りございますし、医科の方でございますとやはり七万四千ぐらいあるわけでございます。そこで、重点的にやらなければならないわけでありまして、私どもといたしましては、先ほども申し上げましたパノラマ撮影装置を持っているようなところから、できるだけ早く行うようにというような指導を都道府県にいたしております。また同時に、この問題について歯学会の放射線部門でも興味をお持ちになりまして、厚生省も特に研究費を支出してこの問題の検討を始めましたし、またこういった歯科診療所の問題は日本歯科医師会に密接な関係のあることでございますので、日本歯科医師会とも相談いたしまして、先般、日本歯科医師会が業務指針を出しまして、全国の歯科開業医の指導を行ったところでございます。
 なお、診療所の医療監視についてはいろいろと定員の問題、予算の問題等々ございますが、今後できるだけ重点的に重要なものから監視が行き届くように努力をいたしたいと考えております。ただ、これは法令に規定されていることでございますから、私どもといたしましては当然診療所の管理者は法令を守っていてくれるものと考えております。

○安恒良一君 守っていてくれるものと考えるというんなら、私は率直に言って、これは大臣にお聞きしたいんですが、守ってないところが圧倒的に多い。これはもう圧倒的に多い、診療所の場合ですよ。そういうこと、いま四つの項目を私は挙げていますからね。それをあなたは守っていてくれるものがおると言う。問題があるから私は聞いている。私はその点についていまの答弁大変――私は残念ながら守られてない実態をたくさんこの目で見ている。だから、これ聞いている。それなのにあなたは法律なんだから守っていてくれるものと思うという、そういうことでは私は問題にならないと思う。ですから、どうかそこのところはひとつ大臣の、いま言ったやりとりについてお考えをお聞かせ願いたい。私が調査した限りにおいて、いま言った四つの項目がかなり守られていない。たとえば、最後のいわゆる素人が扱っているとか、そういうところは守られているかもわからぬ。しかし、私が聞いた最初のまず三つの法令に定められたところについては――それは守っているところもありますよ。しかし、守られてないところが圧倒的に歯科診療所の場合に多いわけなんですから、そのことについて私は聞いているわけですから、その点は大臣から答えていただきたい。
 それからいま一つ――大臣に聞いている。大臣に聞いているから手を挙げる必要はない。大臣にお聞きをしたい。
 それからいま一つは、私はやはりいま申し上げたように、と思うでは困るわけですね、こういう問題は。これはきょうが初めてならいいわけです。きょうが初めてならいいんですが、と思うじゃ困る。前にすでに国会で問題にされているわけですから、問題にされた以上は守られているか守られていないかだけは私は早急に調査をやはりされる必要がある。と思うと言われた、いま。守られていると思うと言われた。と思うじゃ困るわけです。その点、大臣ひとつ答えてください。

○国務大臣(渡辺美智雄君) 御指摘のように、ことしの三月、楢崎委員からお話がございまして、私ども知らなかったことでございますが、聞いてみるともっともな話でございますから、そういうようなことを極力少なくしていかなきゃいかぬと。絶対なくすように持っていくことが当然でございますから、きわめて技術的なことでもあるので、ひとつその体制を強化するように指示したところでございます。人員の関係、いろんな関係等もあって、まだ完全なわけにはまいりませんけれども、今後ともそういうようなことを防止するように努力を続けてまいるつもりでございます。

○政府委員(佐分利輝彦君) 技術的な点について私からお答えいたします。
 確かに安恒先生が歯科の診療所にいらっしゃいますと、ここもどうも法令を守っていないなあというような印象をお受けになるところがあるかもしれません。ただ、現在の医療法施行規則とかあるいは先ほど御指摘のあった三十七年十月の医務局長通達によりますと、週二千ミリアンペア以下のレントゲン、一週間について二千ミリアンペア秒以下の使用の場合には、一・五メートル以上離れればよろしいという定めがあるわけでございまして、それだけ一般的には歯科用の放射線診断による被曝は多いものではないわけでございます。普通の場合、一回の歯科の診断に五ミリアンペアから十ミリアンペアを使うと思いますので、枚数にいたしますと、十ミリアンペアの場合は少のうございますが、百八十枚から三百六十枚ということになるわけでございます。ミニマムの五ミリアンペアで申しますと、週に三百六十枚以下のところは、先ほど申し上げましたような弾力条項が発動されて、特別な装置等はする必要がないのでございます。しかし、先生おっしゃいますように、機械についてもまた部屋についてもまた患者や従業員についても、特別な配慮をするということは望ましいことでもあり、今後そのように努力はしなければならないと考えております。

○安恒良一君 この点も時間がありませんから。私は守られなきゃならない問題を四つ聞いているわけですよね。ですから、たとえば月に一回もしくは放射線、照射方向が一定している場合には六カ月を超えない範囲に一回エックス線の装置が室内及び室外に漏れているかどうかということの測定の義務等があるわけです。そういうものがあなたは守られているらしいと、こう言われています。しかし、現実に私どもの方にいろいろの方からお話があるのについては、そういうことをほとんどやっていない。だから私は、ここで守られている、守られてないということを幾らやったって水かけ論争になりますから、あなたは余りまだ実態をつかんでおりませんから、ぜひ全国の診療所において四つの定めが守られているかどうかということをひとつぜひ調査した上で答えてください。これは言っておきます。
 それから、そこで私はまず――必ずしも十分に守られてはおりません。私から言うとうんと守られていないのですが、その守られない原因がどこにあるというふうにお思いになるか。十分でないと思います、その原因がどこにあるのか、その点についてお聞かせを願いたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) 全国の診療所の医療監視あるいは調査でございますが、これを早急に行うことはなかなか困難でございます。いろんな問題がございます。そこで、私どもはそういった特別な抽出調査でもするときの一つのメルクマール、基準をつくったりいろんなめどを立てる必要があるということで、本年十月、全国立病院、療養所の調査を実施したところでございます。まだ、その結果はまとまっておりませんが、まず、国立病院で調査をいたしまして、いろんな調査の方法あるいは判断の仕方、そういっためどを立てたいと考えております。そこで次に、もし守られていないとすれば、その原因は何かということでございますが、まず第一は、歯科の開業医の方の放射線防護に関する知識が十分でないのではないかと思います。したがって、これについては去る九月日本歯科医師会が会員に指導要領を発出したところであり、また今後もわれわれも大いに普及徹底したいと考えております。
 また第二は、やはり特別な防護をする場合には、診療所の増改築等が必要でございまして、いろんな立地条件等の物理的な条件もあれば、また財政上の条件もございましょう。そういったものが働いて整備がおくれているというところもあろうかと思っております。
 また第三には、やはり放射線作業に従事する技士の方々もこういうふうな知識あるいは意欲を強く持って使用者側、管理者側に強く要求をするというようなことも必要ではなかろうかと考えております。

○安恒良一君 私は、原因の中に次のような問題点がありはしないかというふうに思うんですが、いまも局長が言われたように、率直に申し上げて医師の国家試験の中に、歯科医師に関しては放射線問題が国家試験に入ったのは最近ですね、それまでは入っていない。そこで大多数の先生方が、いまもおっしゃったように知識が十分でない。若いいまの、最近卒業した人は国家試験がありますから、そういう点があるんですが、その点がどうなんだろうかということが一つなんです。いまあなたが言われた、知識が十分でないという点について言われたことの中に、最近は入れられたが、そこでいわゆる歯科医の医師の再研修をこの点についてやることが必要ではないだろうかと思うんですが、その原因について。
 それから、それと同時に対策ですね、いま言われたような問題について、じゃあどういう対策をお持ちなのか。いろいろ問題がある、原因が明らかになった、そこで対策をどうしようとされているのか、この点についてひとつ聞かしてもらいたい。

○政府委員(佐分利輝彦君) まず、歯科医師の国家試験の問題につきましては、私も安恒先生と同感でございます。今後国家試験等の機会を通じて、また卒前の歯学教育において放射線防護の知識を強く教育し、あるいは試験で試していくべきであると考えております。
 次に、すでにいらっしゃる開業医の方々の再教育の問題でございますが、これも御指摘のように私は必要だと思います。そこで、中央でやる場合と各県でやる場合と、二つが考えられるわけでございますが、この点につきましては先ほども申し上げたように、先般日本歯科医師会が歯科用放射線防護の指針を会員に発出いたしました折でもあり、よく学会、医師会とも相談をいたしまして再教育の徹底には大いに努力をいたしたいと考えております。
 また、対策でございますが、いま申し上げましたような制度上の主な対策についてはすでに触れたわけでございますが、具体的には先ほど来若干申しておりますけれども、まず歯科用放射線機械の改善の問題がございます。現在はほとんど改善済みと思いますが、たとえば放射線を照射する照射筒が昔のような砲弾型の先のとがったものでは余りよくないわけで、ただ筒型になっている方がいいというような問題もございましょう。そのほか若干ろ過板のアルミニウム等量を上げた方がいいかもしれないというような問題もあるかもしれません。そういった機械の問題がございます。また、その次には、いわゆる部屋の構造、設備の問題がございまして、できれば歯科の放射線の場合も診療室と操作室があればなお結構なわけでございます。そのような方向に高エネルギーの放射線を出すようなものについては向かっていかなければならないと考えております。
 また、患者と従業員の防護でございますが、たとえば鉛エプロンをかけて余分なところに放射線がかからないようにするとか、あるいは皮膚と放射線の機械との距離をできるだけ大きくするとか、あるいは皮膚の照射をできるだけ小さくするとか、あるいはフィルムの増感紙を改良いたしまして、照射時間ができるだけ少なくなるようにするとか、そういった具体的な問題がございますが、これもすでに先ほど来申しております日本歯科医師会の指導要領に載っているところでございます。そういった総合対策を推し進めてまいりたいと考えております。

○安恒良一君 同僚の時間を少し使わさしていただいていますから、私も簡潔に聞きますから簡潔にお答えを願いたいと思いますが、私はどうしても医師の再研修が必要だ。それはなぜかというと、いま私が挙げました諸規則の読み方というのが、非常にむずかしい通達を出されている。たとえば私ここに安藤正一教授がお書きになられた「口腔X線診断学」を持っておりますが、これは学生のいわゆる唯一の教科書だというふうに、――私は医学を修めておりませんからわかりませんが、これをお聞きをしました。ところが、この中にやはり誤った解釈があるわけですね。それは「一般の歯科診療室で歯科用X線装置一台を使用するかぎりでは、他の医療用X線装置を設置したときのような防護設備を法律によって強制されることがない」と、こう書いてある。私は、やはり少し読み違いじゃないか、これは法律論争をここで細かくやるあれはありません。ですから、こういうことで教育を受けますと、私はだからその意味から言うと、どうしても再教育が非常に必要ではないかということを一つ。
 それから、いま一つ盛んに日本歯科医師会の指導要綱を高く評価されていますが、これも一つの大きな欠落があります、それお気づきでしょうか。私はこれを研究しました。これどこに欠落があるかということはひとつ後でお聞かせ願いたい。私はこれに一つの欠落が、あなたが言われたことについての欠落がこの指導要綱にあります。これについてはあなたのお考えをお聞かせ願いたい。私は欠落があると思う。
 それから、いま一つ私はこの対策としていろいろ言われましたが、私はまず法律どおりにぜひやらしてもらいたい。それはなぜかというと、レントゲン室というのをつくってないところがたくさんあるわけです。レントゲン室というのは大体一坪でいま簡易レントゲン室というのがございまして、大体五十八万円程度で専門家に聞きましたらできると。せいぜい改造でも百万ぐらいあれば。それから、まあ場所によりますけれども二百万ぐらいあれば改造ができるというふうに言われていますから、私は防護措置の一つは医者の再研修。第二番目は法律どおりにやらせるために――医科の場合にはきちっとレントゲン室があるわけですね。歯科の場合にレントゲン室がないところが非常に多いわけです。これは病院はありますよ。ですから、そういう意味から言いますとレントゲン室が、簡易レントゲン室などが開発されていますから、そういうことについてやらせられたらどうか。
 それから、第三番目には北海道がいわゆる通牒を出している点は皆さん、局長はご承知だと思います。五十一年の十二月八日、北海道の衛生部長が北海道内の各保健所長に通牒が出ています。私はこういうようなことを各都道府県の衛生部長を通じて御指導されたらどうかと思いますが、この点についてどうでしょうか。
 それから、最後に今度はこれは大臣にお聞きをしたい。いま言われたように医療監視をきちっとやるとこういうふうに言われました。五十二年度の医療監視について通達が出ていますが、大臣はそこのところを再点検されたでしょうか。あなたが楢崎さんに答えたとおりにやれるように五十二年度にすでに局長通達が出ていますが、大臣としては恐らく通達を出すとき大臣もお読みくださっていると思いますが、その点について大臣読まれて、いわゆるそれは自分が国会で答弁したとおりにきちっと出ているとお考えですか、そうでないのですか。これは大臣にお聞きします。

○国務大臣(渡辺美智雄君) 専門的なことはよくわかりませんけれども、重点監視をするということは通達に入っておるように思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) まず第一の、歯科医師の再教育、研修でございますが、御指摘のとおり非常に大切でございます。したがって、先ほどもお答えしたように、学会、日本歯科医師会ともよく相談をして、できるだけ早く普及徹底できるように配慮をしたいと考えております。
 第二は、日本歯科医師会の先般の指導要領に大きな欠落があるというような御指摘でございます。これは私どもとして申し上げれば、先ほども申し上げましたけれども、パノラマ撮影装置のようなものは、これはきちんと診療室をつくってやらなければならないということを、従来から指導しているわけでございますから、それは守っていただきたい。その辺があいまいであると考えております。また、先生御提案のように、簡易診療室あるいは防護室、そういったものを活用するということは一つの考えではないかと思います。
 それから、対策は法律どおりきちんと守ってもらわなければならないというのは当然でございますが、先ほどの御指摘の北海道の昨年十二月の通達につきましては、その前文にございますけれども、若干北海道行政当局の誤解があるようでございまして、従来の解釈に誤りがあったわけではございません。先ほども申し上げましたように一週について二千ミリアンペア秒以下の場合には一・五メートル以上離れればというようなことが放射線医学的な根拠から定められているわけでございます。したがって、すべての歯科の診療所について特別な放射線診療室を設けるということはいろいろと問題があろうかと思います。先ほどの先生のお話でも五十一年の古本先生の中間報告で週四十三回というふうになっているようでございますから、非常に頻度の少ない、またパノラマ撮影等を行わない施設については、特別な部屋をつくる以外の防護の方法もあるわけでございまして、これはやはり一種の国際的なコンセンサスにもなっていようかと思います。しかしながら、今後を展望いたしますと、だんだん需要がふえるということも事実でございますから、できるだけ一般の歯科診療所においても先ほどのような簡易防護室のようなもので結構であるから整備をしていただくというような御指導は今後も続けてまいりたいと考えております。したがいまして、いま直ちに北海道衛生部が発出したような通達を、指導要領を各都道府県に発出するように要望する考えはございません。

○安恒良一君 それじゃ最後ですがね、北海道の前文の解釈のところはさておきまして、私もただ、これはあなたがお出しになったと思いませんが、前に出されたやつが非常に読み方がなかなかむずかしいんですね。そういう意味で私は言っていることは、やはり疑義解釈的にきちっとわかるようなことを出してもらいたいということを言っているわけで、北海道の前文をぼくは肯定しているわけではありません。ですから、その点はよく、たとえばいまさっき申し上げたように、私は安藤先生もそこのところを少し読み違えられてるんじゃないかと、こう思いますから、そういう専門の先生ですら読み違いをされるぐらい、これは教科書になっているというのですからね。そのことを言っておるわけですから、その点については善処をしてもらいたいと思います。
 それから大臣、そうなっていると言われてますが、実は一番予算委員会で問題になったのは、歯科が問題になったわけですよ。ところが、この通達見ますと、診療用放射線の管理体制ということで、いわゆる五十二年度医療監視及び経営管理の指導実施についてということで、歯科の歯の字も書いてない。ですから、私は、これは恐らくそう言えば、いや歯科だけじゃないんだ、ほかにもあるとあなた言われるかもわかりませんが、その際、特に歯科についてはということが私は入ってしかるべきだと思います。そこで聞いたわけです。ところがあなたは、いやそれはもうちゃんと出ていると言うけれども、歯科の歯の字も、私この通達を全部勉強しましたが、入ってません。だから、私は改めて歯科がいま問題になっているわけですから、歯科についてのいわゆる監視ですね、指導監視について通達をぜひひとつ出してほしいとこう思います。
 それから、歯科医師会のやつで抜けているというのは、どうも局長お気づきでないようですが、これの中で私は四つの規則を言ったわけです。その中でいわゆる自分の診療所外に漏れているかどうかということの測定をしなきゃならぬことになっていますね、毎月一回ないし六カ月に一回。そのことはこのパンフ、これを見られて言っておると思うんですが、この歯科医師会の指導には一つも書いてないんです。他人様に一番迷惑をかけている、いわゆる自分の診療所以外に漏れて迷惑をかける場合があり得るわけです。そのことについて日本歯科医師会の指導要綱には、いわゆる法令で定められた月に一回ないし六カ月に一回測定をしなきゃならぬということについての指導がこれは欠落をしているということを私は言っている。だから、こういう点についてひとつ今後きちっとした、せっかくこれを高く評価されるならば、そういう指導も高めてもらいたいと思いますが、以上をもって終わりたいと思いますが、お考えがあれば聞かしてください。

○政府委員(佐分利輝彦君) 医療監視実施前には、毎年各県の担当官を集めて指導をしておりますけれども、本年のその打合会におきましては、特に歯科診療所のパノラマ撮影等については重点的にできるだけやるように指導をいたしております。
 また、先ほど御要望の歯科用放射線装置の監視について特別な通達を出すことにつきましては、これはやはり一般医家との均衡もありまして非常に慎重を要するところでございます。
 なお、日本歯科医師会の指導要綱に対する御指摘は、表の要約のところはまさにそのように、御指摘のようにはっきりいたしておりませんが、その後の方に法令の抜粋等が載っておりまして、それを補足するような形になっております。

○安恒良一君 最後ですが、こう言えば、すぐ口頭でそうやったと言う。しかし、私たちは判断をするときには、あなたたちが出した医発の五五九号を見るしかないんですよ。そういうのは私は言い逃れだと思う。少なくとも文書で出しておかないと、こうして詰められると、いやそれは口頭で指導をしたんだとこう言われる。口頭で指導するぐらいなら、なぜそのことがこの文書の中に入らないのか、私はぜひそういう重要なことは文書でひとつ入れてもらいたい。大臣、その点どうですか。局長聞いたってだめですよ、言い逃ればっかりするんだから。大臣あなたが催促されるんだから。文書でそういうものを、いま言われたようにしたと言うのだから、したならなぜ文書に入れ丸いんですか、この局長通達の中に。その点大臣にお答え願います。

○国務大臣(渡辺美智雄君) 十分検討いたしまして、必要なものは文書にいたします。

中略

○小笠原貞子君 いま日本は経済大国と言われるような状態の中で、その中に生をうけた子供たちが口唇裂・口蓋裂というような、健康状態ではない生まれのために泣かされている。そして二十万からの親子がいまなお泣きながら、全く福祉の谷間に置かれているというこの口唇裂・口蓋裂の問題について、大臣初めまた委員長初め、各同僚議員の御理解をいただいて、一日も早くこういう悲劇をなくしていきたい、そういう立場で質問をしたいと思います。
 まず、私たち婦人にとって、またお父さんにとってもそうです、子供が生まれるということは本当に喜びなんだけれども、生まれた子供がいわゆるみつくちと言われる兎唇、そして口をあけて中を見ればぱっかりとのどまであいたという口蓋裂、そういう子供たち、それを持った親たちは必死に子の命を守ろうとしています。そして幼い子供ながらも必死に生きるために特別の哺乳びんからお乳を飲んでいる姿、そしてまた少し大きくなって友だちと遊び、学校へ行くというようになっても、その社会環境の中でいろいろな困難を受けながらも、本当に一生懸命に生きているというこの子供たちや二十万近い親たちの立場に立ってお考えいただきたいと思います。きょうはお母さんもそしてその口唇裂・口蓋裂の子供たちも傍聴に来ています。
 これは酒井明君というきょう来ております三年生のぼくが作文を書きました。
  ぼくとねえちゃんは、九才はなれています。ぼくが生まれたとき男の子だったから家中でよろこんだそうです。
  でもお口が、きれていて皆でたいへんかなしんだそうです。おとうさんもおかあさんもよい病いんをさがしまわりました。
  そのおかげで口は、きれいになりました。
  ぼくが、一番かなしかったことは、かわいがってくれたおとうさんがしんでしまったこと、友だちが、はなぺちゃとかへんなかおとかいいます。
 ことばもサ行がタ行になるときがあります。(さかいがたかいになったりします。)
 会に行くと友だちにまた、あえると思うとうれしく思います。
 いじめられても 気にしない、いわれたらいいかえす明るくつよい子になりたい。
 こうしん・こうがいれつの病気なんかなくなったらいいと思います。
 だからぼくは、大きくなって病気の人をみてあげたい。
 こんな作文をこの三月、三年生のぼくが書きました。そしてこの口唇裂・口蓋裂という、この障害というのは外見は軽い兎唇と言われるくちびるが切れているという状態、そしてそのことによって哺乳の障害が起きてミルクが飲めないという状態、そしてまたひどくなりますと口蓋が切れてしまって大きくあいてしまう。そのためにミルクが十分飲めないから虚弱体質になっていきます。そして耳への管やなんかにそのミルクが入ったり、いろんなものが入っていったりしますので、こうした子供たちは中耳炎になりやすいし、聴力障害を起こしやすい。そしてまた歯が生えることになりますと、上あごが障害を受けておりますから、乳歯の歯並びががたがたになります。とんでもないところに歯ができたり欠損しています。上あごの成長が極端に悪いために下あごが突き出して、上の歯と下の歯、これが十分かみ合うどころか反対咬合という形になってしまいます。そして言語障害、胃腸障害というものを誘発いたします。そして、中でも最も困難なのは言語障害、発音に必要な呼吸が鼻から逃げてしまい、さっき言われたように鼻にかかった声で聞き取れないという。そして六番目には、こういう子供たちに、たとえば鼻ぺっちゃだとか、いろいろ胸を刺すようなそんなひどい言葉で子供たちが苦労する。そして母親も、おまえの責任だとか、うちに遺伝はなかったとかと言って、親戚からも非難される。まさにこの問題を調べれば調べるほど大変な苦労の中で二十万のお母さんたち、子供が苦労しているわけです。
 そこで、そういう立場に立って具体的にお伺いしたいんですけれども、やっと縫合手術、くちびるを縫い合わす手術と再形成手術は健康保険を適用されるようになりました。しかし、再形成手術は医師の判断に任せられています。そして、ある患者がきれいにしてほしいと言うと、これは整形になるから保険の対象にならない。だからきれいにしてほしいと言ってはいけないんだよ、治してほしいと言えと言われるくらい、せっかく適用になってもこうした医師の判断によって適用されないというようなこともたびたび訴えを聞くわけです。こういうことから考えれば、健康保険適用ということが十分に知らされて、親の願いがかなえられるようにしていただきたい、これが第一のお願いでございます。
 それから歯列の矯正、先ほど言いましたように歯並びが悪く、そして息が漏れる、反対咬合で物がそしゃくできないということになりますと、これは開いているくちびるを縫い合わす、そしてあいた口蓋を縫い合わせるというだけでは、この障害が治癒したという状態にはならないわけです。だから、歯列矯正ということまで含めて、この障害に対する対策を考えていただかなければならないと思います。そこで、この歯列矯正というのが大変なお金がかかるわけです。だから、せめてお金の負担だけでも何とかしていただきたい。こういうことから、この歯列矯正を健康保険の対象にするというお考えでいらっしゃると思いますが、その辺の御検討をお伺いさせていただきたいと思います。

○国務大臣(渡辺美智雄君) 現在、保険が適用きれるようになっておる部分がございます、御指摘のとおり。しかし、案外それを知らないと言って悩んでおる方もあるそうでございますから、これはいろんな形でもっとPRをしていきたい、さように考えております。
 なお、口唇裂・口蓋裂の子供に対する歯列矯正を保険の適用にそこまで入れなさいという御主張でございますが、歯科診療領域における保険給付外の診療保険給付とすることにつきましては、昨年その範囲、点数、実施時期等につきまして実は検討が重ねられてきております。今後、日本歯科医師会とも相談をしながら、中医協の意見も聞きまして前向きで検討してまいりたいと存じます

○小笠原貞子君 いま大臣お答えになりましたように、歯科保険医療問題の改善についての厚生省と日本歯科医師会との折衝経過というののメモをお出しになっていらっしゃいます。それを拝見いたしますと、いまおっしゃったように、これも含めて検討して保険の対象にしていきたいという前向きの姿勢で大変ありがたいと思うわけなんですけれども、これが第一年、第二年、第三年というふうになっております。そして、小児歯科関連項目及び唇裂、口蓋裂患者に対する歯列矯正というのが第二年目になっているわけです。三年目よりも二年目は一歩前進だという見方もございますけれども、一年おくれますと二万人の子供たちが苦しまなければならない。
 そこで、大変本当に心からのお願いなんですけれども、そのメモに従って中医協との話し合いを進めて、少なくとも一年の中に入れて御検討いただきたいというそのお願いを何とか聞いていただきたいと思うのですけれども、大臣いかがでございましょうか。

○国務大臣(渡辺美智雄君) これは気持ちとしては私も同じような気持ちを実は持っておるわけでございますが、唇裂とか口蓋裂患者に対する歯列矯正につきましては、その適応症、それから閉鎖手術から歯列矯正までの期間の患者の管理、また患者の受け入れ体制の整備、こういうような問題につきまして実際のところが実務的な問題でございますから、なかなか時間がかかるのです。そういうようなことにつきまして、学会など関係者の意見をいろいろ聞いていかなければスムーズにまいりませんので、それらの関係者の意見を聞きながら、その検討期間をできるだけ詰めるように努力はしていきたいと思います。ただ、一年詰めるとかどうとかということは、ここではいろいろ事情がございますから断定できませんが、努力をしてまいりたいとこう思っております。

○小笠原貞子君 それではいままでの御答弁の中で、以前は健保の対象とぜず、口蓋裂の治療を閉鎖手術で完結したというような考え方を事実上修正していただいて、歯列矯正、言語治療も含めて一貫した口蓋裂の治療を考えるというふうに御検討いただけると判断しましたが、それでよろしゅうございますか。

○政府委員(八木哲夫君) 大臣から御答弁申し上げましたように、従来は初期におきます閉鎖手術の実施ということは認めておりましたし、それから再形成の問題につきましても、医学的に機能面ということになった場合にどうしても必要だというお医者さんの判断がありますれば、当然従来からも見ておるということでございます。そういう意味で、この問題につきまして大臣からもPRの実施の必要性ということを御答弁申した次第でございまして、機能的な面でどうしても必要であるというふうにお医者さんが判断しました場合には、当然考えられるわけでございます。

○小笠原貞子君 社会通念上、主治医が他人に不快感を与えると判断すれば、給付の対象としてよいというのが医療課長通達で四十五年八月一日に出ております。しかし、こういうふうに出していただいているんだけれども、療養担当規則というところを見ますと、歯列矯正は給付の対象としてはならないという禁止条項が残っているわけですね。だから結局、通達を全く否定するというのが療養担当規則に載っているわけですから、これも当然削除していただくということにならないと、現実のものにならないということになっていくわけでございましょう。

○政府委員(八木哲夫君) 療養担当規則に書いてございますのは、一般的な歯列矯正でございます。したがいまして、歯並びを単によくするということになりますと、これはむしろ審美的と申しますか、美容的な観点でございますので、保険経済の問題もありますし、そこまで全部保険で見るというわけにはまいらないわけでございます。しかし、唇裂、口蓋裂の場合には非常に特殊なケースでございますので、医療課長の通知の中にございますように、社会通念上医師として治療の必要があると認めるものについては、給付して差し支えないという言い方をしておるわけでございます。

○小笠原貞子君 それでは大臣、御答弁のように、本当に一年というのが私たちの考える一年ではないわけなんです。この問題がなぜこんなに大きくなりましたかといいますと、北海道の苫小牧市で、生まれた赤ちゃんを見たお母さんが兎唇である、口蓋裂であるということから本当に頭が錯乱いたしまして、子供を殺してしまったのです。そして、そのお母さんは本当に精神錯乱状態だったからというので起訴されないで済みましたけれども、そのときのお母さんの気持ち、お父さんの気持ちということは、もう私たち当事者でなければわからない苦しみだと思うのです。そういうことから考えれば一年でも早く、即刻にでもと言いたいところですけれども、相手のあることですからそうは無理は申しませんけれども、一年でも早く再形成手術だけではなくて、歯列矯整、そして言語障害に対する訓練ということも含めての保障をしていただきたいということを、お答えいただきましたけれども、再度重ねて御要望申し上げたいと思います。
 それでは、今度は一番困難だと言われる言語治療の問題なんですけれども、口蓋裂治療のためには、外科といっても口腔外科、形成外科、それから耳鼻科、小児科、歯科、歯科の中には矯正、補綴が入ります。それから言語治療科、精神衛生科、ソーシャルワーカーなど、その道の専門家によるチームプレーが必要だというような状態になっているわけです。このチームプレーというのが非常に数少ない専門医という困難があろうと思いますけれども、いま現在細々ながらやっているのは大学病院や付属病院だけなわけです。そこで、厚生大臣の責任でぜひ御努力をいただきたいのは、国立病院、公立病院などにもこうした体制がとれるような最大限の御努力をいただきたい。そして、現在診療体制のあるところも円滑にいくように文部省と厚生省との話し合いを進めて努力していただきたい。これについてのお考えを伺いたいと思います。

○政府委員(佐分利輝彦君) ただいま御説明がございましたように、唇裂の高度の障害、あるいは口蓋裂、こういったものを、外科系、内科系、また精神科とか、心理、それにソーシャルワーカー、それにスピーチセラピスト、こういったものがチームをつくって総合的に診療するということは最も望ましい形でございます。しかし、そのように各種の専門家が必要でございまして、現在、歯科大学また医科大学の付属病院で行われているという状態でございます。したがって、後の御質問に関連いたしますけれども、文部省にもお願いをいたしまして、そういった専門家の養成確保を図りまして、国立においてもできるだけ基幹的な病院からそういうふうなセンターを考えてみたいと思っておりますけれども、なかなかマンパワーの問題は今後の大きな問題ではないかと考えております。

以下略