歯科衛生士の職務範囲関連通知

  最終更新日 2007/11/07

● 麻酔行為の否定について

「昭和40・7・1 医事48」麻酔行為、においては

(照会)
麻酔行為は患者に麻薬及び毒劇薬を施行する医行為であり、またその実施中は常時高度の医学的知識及び技術と細心の注意をもって患者の状態を監視し、その変化に即応して適当な措置を講ずる必要のある医行為であると考えるが、左記のものはそれぞれ法違反であり、麻酔の施行にあたっては不適当であると思うが御回答を願いたい。

1 医師、看護婦又は准看護婦でない者が、医師の指示の下に業として麻酔行為の全課程に従事すること。
2 看護婦が業として麻酔行為を行うこと。
3 吸入法による麻酔の下に患者を手術する場合、手術実施中の医師が麻酔について指示することは実態上不可能と考えられるが、手術実施中の医師の指示の下にと称して医師でない者が、当該麻酔行為を行うこと。

(回答)
麻酔行為は医行為であるので、医師、歯科医師、看護婦、准看護婦又は歯科衛生士でない者が、医師又は歯科医師の指示の下に、医業として麻酔行為の全課程に従事することは、医師法、歯科医師法、保健婦助産婦看護婦法又は歯科衛生士法に違反するものと解される。その場合、いずれの法規に違反するかは、当該医師又は歯科医師の指示の態様によるものと解される。
2 看護婦が、診療の補助の範囲を超えて、業として麻酔行為を行うことは、医師法違反になるものと解される。
3 御設問の場合において、実態上医師の指示がないか、又は医師が指示をすることが通常不可能と考えられる状態において、医師でない者が麻酔行為を行うことは医師法又は保健婦助産婦看護婦法に違反するものと解される。

いずれからもわかるように、診療の補助として医師や歯科医師の管理下に業として麻酔行為に関与すること自体は否定されていない。
どこまでやるかは問題だが。


● 歯科衛生士の業務範囲について

昭和41年8月15日 歯科23 鳥取県厚生部長あて 厚生省医務局歯科衛生課長回答

(照会)
このことについては、下記のとおりと解してよろしいか。

 歯科衛生士法第2条第1項に規定されている歯科医師の直接の指導下に行う予防処置とは、
(見解)歯科医師が診断した患者のみを対象にするものであり、かつ、歯科医師の常時指導によって行う予防処置である?

2 歯科衛生士法第二条第二項に規定されている歯科診療の補助とは、
(見解)歯科診療の補助の内容はきわめて多岐にわたると考えますが口の中にはいっさい触れることはできない?

3 歯科衛生士法第十三条の二に規定されているただし書きの臨時応急の手当ての範囲
(見解)歯科医師の診療を受けるまで放置すると生命又は身体に重大な危害をきたすおそれのある場合に、歯科衛生士がその業務の範囲内において、患部を一応応急処置する行為をいうものである。なお応急処置の後歯科医師の同意を受けず引き続き処置することはできない?

4 日本歯科医師会発行(昭和39年1月)の歯科医療管理の手引き中歯科衛生士の行為別の可否について
(見解)
(1) カルテに書き込むこと(診療に関する事項)
(2) 主訴を聞き取り記入する(カルテ)
(3) 口の中を慨診する
(4) 貼薬(仮封)
(5) 仮封材の除去
(6) 裏装剤のちょう布
(7) マトリックス装着・除去
(8) 充てん剤のてんそく
(9) 充てん物の研磨
(10) ワクスパターンの埋没
(11) インレー、冠の装着
(12) きょう正装置の除去

(回答)
1 貴見は概ね妥当であるが、歯科医師は指導にあたっては、常時立ち会うことを要しないが、常に直接の指導をなし得る態勢にあることを要すると了解されたい。

2 歯科衛生士が歯科診療補助として行うことができる業務については、その知識及び技能に応じて、おのずから一定の限界があるが、口腔内に触れ得ないとする解釈は、やや狭きに失したものと考えられる。

3 歯科衛生士法第十三条の二ただし書きは、歯科保健上緊急の処置を要する場合であって、歯科医師の診療を受け難いときに、歯科衛生士は通常歯科医師の指示があれば行い得る業務の範囲内で必要最低限度の処置を行うことを認めたものと解すべきである。

4 各事項に関する見解は、それぞれ次のとおりである。
(1) 歯科医師の口述を筆記するにとどまる場合は許される。
(2) できない
(3) 照会趣旨不分明で回答できない。
(4)〜(9)主治の歯科医師の指示があった場合はできる。
(10) 歯科衛生士の業務範囲の問題ではない。
(11) できない。
(12) 主治の歯科医師の指示があった場合はできる。